東南アジアは極貧の時代が終わって、いよいよ中進国としてひとつ上のステップに向かうようになっている。それとは裏腹に、先進国としての日本は停滞してひとつ下のステップに向かうようになっている。
1990年にバブルが崩壊して10年目の2000年以降、最初は若年層の「格差」が問題になっていた。それが若年層の「貧困」の問題へと深刻化していった。
貧困がじわじわと広がる中で、最も弱い存在となったのは高齢層と女性だ。
中でもシングルマザーの貧困が飛び抜けて深刻化しているのだが、こういった女性が風俗や出会い系に流れ込む図式がもう珍しいものではなくなってきている。
かつて「専業主婦」として家庭の中にあった女性は、男たちの収入が右肩下がりになって、身分も不安定なものになっていくにつれて、必然的に社会に出るしかなくなっている。
2013年に総務省が発表したデータでは、25歳から39歳の女性のうち、働く人の割合は69.8%になっていると発表している。