中国発コロナウイルスによって世界中の多くの都市が封鎖され、街の小さな店が次々と潰れている。効果的な治療薬もワクチンも「まだ存在しない」ので、社会的距離(ソーシャル・ディスタンス)が推奨され、自粛が緩和されても店の売り上げは戻ることはない。
これによって全世界の「夜の街」が苦境に追いやられており、このままでは全世界の「売春地帯」は消滅してしまうのではないか、消滅しなくても規模が極度に縮小してしまうのではないかと私は推測している。
夜の街はいろんな意味で儚(はかな)い世界だ。政府に潰され、不景気に潰され、世論に潰され、そしてパンデミックでも潰される。
果たして、今回のコロナ禍でも売春地帯はしぶとく生き残ってくれるだろうか。それとも、私たちはもう売春地帯は過去のものとして、今から「終焉」を覚悟した方がいいのだろうか……。
世の中からセックス産業がなくなることはない。それは事実だ。どんな形であれ、売春ビジネスは必ず生き残る。しかし、それと今ある売春地帯の存続とは関係がない。今ある売春地帯は常に生き残るわけではない。
人の流れが変われば、すぐにでも消えてなくなる。それが売春地帯の運命(さだめ)でもある。