事故や病気で手足を失った女性、病気で乳房を失った女性、大火傷を負った女性、外観を損なうような皮膚の病気を持った女性……。
かつては、病気や怪我で外観が変わってしまった女性は、それを恥じて表に出てこなかった。
その理由は明らかだ。世間には「偏見」や「無理解」や「差別」が依然として残っている。表に出ると、後ろ指を指されたり、差別を受けたり、露骨に嫌がられたりする。
こうした人間が持つ「負の反応」はどんなに世の中が進歩しても決して消えることはない。
集団は「弱い者」を排除する集団心理があって、たとえば欧米では赤毛でさえもかつては激しく差別されていた。(美しい赤毛だが、欧米では偏見と差別といじめの対象だった)
しかし、最近ではこうしたも女性も、自分自身の損なわれた外観や普通とは違う外観を丸ごと「自分の個性」と捉えるようになり、本人も社会もそれを認めるようになっていった。
こうした女性が私はとても好きだ。病気や怪我で人と違う外観になっても、それすらも個性だと自分で認めて、普通に生きようとする女性の強さに私は心酔する。