ピザ、ハンバーガー、フライドポテト、炭酸飲料、タコス、分厚いステーキ、スナックフード、アイスクリーム、キャンディー、チョコレート……。
全世界でもっとも太った国民が多いのはアメリカだ。国民の3分の1が太りすぎだ。毎日毎日、高カロリーの食品を山ほど取り続け、今や比喩でも何でもなく、本当に身動きできなくなっている。
体重が100キロどころか、200キロを超えるような極端に太った人も珍しくない。
200キロにもなれば日常生活に支障をきたす。歩けない人も出てくるし、内臓のあちこちにダメージを与え、糖尿病になる人も増える。
事実、アメリカ人の糖尿病比率は、20年前に比べると40%も跳ね上がっている。失明や手足の切断のような重篤な結果になる人も多い。
こういった肥満が「社会問題」であることは、アメリカ自身も何十年も前から認識している。しかし、改善する兆しはまったくない。むしろ、最悪に向かって加速しているかのようにさえ見える。