アフリカから来た女ウィニー。「私はすごくいい女」

アフリカから来た女ウィニー。「私はすごくいい女」

二〇一九年。真夜中のスクンビット通りはストリート売春をするタイの女たちで溢れているのだが、アラブ人街から歩いてそうした女たちを見つめながらスカイトレインのナナ駅近くまでぶらぶらと歩く。

私の前にでっぷりと太ったアラブ人女性とその家族が歩いていて道をふさいでいるのだが、その歩みがゆっくりなので私もそれに合わせてゆっくりとまわりを見ながら歩いていた。

スクンビット通りは以前とそれほど変わりはない。

しかし、ストリート売春をする女たちの数は以前よりも減っているような気がする。一時的なもので季節的な要因があるのか、それともストリート売春自体が減っているのかは私には分からない。

そう言えば、ファランも以前に比べると減っていて、アラブ系やインド系の観光客がやたらと増えているようにも見える。やはり、こうした人種が増えると欧米のファランは敬遠するようになるのかもしれない。

そうした街の変化を私は感じながら、ゆっくりと歩いていた。ナナ駅が近くなったソイ7に到達したところで、私はふと、この通りの奥に『ビアガーデン』と呼ばれる売春カフェがあるのを思い出した。

まだ、あるのだろうか……。そんなことを思いながら、私は自然とソイ7に足を向けていた……

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ブラックアジア外伝2
『ブラックアジア外伝2 売春地帯をさまよい歩いた日々(鈴木 傾城)』

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