タイでは2014年から軍人だったプラユット・チャンオチャが首相として今も選挙を拒否しながらその地位にある。この首相は売春地帯や不良外国人が嫌いなので、風紀の締め付けの号令をかけてタイを健全化しようとしてきた。
バンコクを席巻していたMP(マッサージ・パーラー)の老舗は次々と閉鎖しているのは、もちろんプラユット首相の意向があったからである。賄賂が効かなかった。
しかし、ナナ・プラザや、今やパッポンを抜いてバンコクを代表する売春地帯ストリートとなったソイ・カウボーイは依然として隆盛を保っているし、パタヤの堕落も深まるばかりだ。
上がいくら国家の品格やら風俗浄化の号令をかけても、下はまったく言うことを聞くつもりはない。なぜなら、そこに「カネ」が集まってくるからである。不良外国人は女たちを通して莫大なカネをタイに落とす。
「風紀よりもカネ」が現実だった。
タイの売春地帯はまったく下火になることもなければ、不良外国人も減ることもない。
そして、ここ数年、この東南アジア最大の「堕落の地(シン・シティ)を」目指してアフリカからも黒人のセックスワーカーが大量に入り込む流れがいよいよ定着している。