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2016年5月、サンパウロの裁判所でひとりの女性が懲役18年9ヶ月の罪を言い渡されていた。エリズ・マツナガという女性で、彼女は日系ブラジル人だった夫を殺害した罪に問われて、長らく裁判を戦っていた。
彼女は看護師だったが、彼女の夫マルコス・マツナガはサンパウロで食品チェーン店を経営していた。
エリズは、自分の夫が傲慢で粗暴で浮気癖の強い男であったと涙ながらに訴えた。マルコス・マツナガは柔和で誠実な人柄であったことで知られていたのだが、エリズが語る私生活の夫は真逆であった。
「夫は私のことを、牛だとか、売春婦と罵りました。そして私を平手打ちにしました」
彼女は涙ながらにそう語った。そして、彼女は夫が浮気していることを知っており、それを問い詰めると「していない」と答え、夫が殴りかかってきたと証言した。
マルコスはいつも家に強盗が入るのではないかと恐れて、いくつかの銃を家に隠していた。
「私は感情の嵐に見舞われていたので、とっさにそれを手にして彼を撃ってしまいました」とエリズは泣いた。「それは許されないことですが、とっさのことだった」というのが彼女の言い分だった。
ところが、本当にそうだったのか……。