カオサン2005。私はいつも翌朝には「出ていけ」と言われた

NO IMAGE

ブラックアジアでは『傾城フォト』として、高画質大画面の写真をしばしば載せている。(傾城フォト 一覧(ブラックアジア高解像度ストリート写真)

大きな写真を見せるシステムは「google photos」を使っていて、これはこれでいいのだが、インターフェイスが画像を一枚一枚淡々と見ていくものになっている。

これはウェブサイトを使っているという感じでもなく、さらにコメントも読んでもらいにくい。

写真をうまく見せる何か良いシステムはないのかとずっと調べていたのだが、面白いシステムが見つかった。

「Adobe Spark」というものだ。

このシステムは「写真を見せるため」のアドビ特有のウェブサイト作成システムだ。スクロール・モーションという機能が効果的に使われていて、写真の見せ方が面白い。

試しにこれを使って大きな写真を見せられないか、試行錯誤してみた。大量の写真をこれで見せたいので、かつて2005年に撮ったバンコク・カオサン通りの写真で試すことにした。(鈴木傾城)


プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)

作家、アルファブロガー。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」を運営している。「鈴木傾城のダークネス・メルマガ編」を発行、マネーボイスにも寄稿している。

バックパッカーの聖地カオサン通り。2005年の写真

ちなみに、説明しておくと、カオサンはよく知られているタイ・バンコクの外人旅行者向け観光地だ。スワンナプーム空港からはカオサン行きのバスがあるので、それに乗れば空港から一本でカオサンに着く。

バンコク市内から行くのであれば、BTS(スカイトレイン)でラーチャテーウィーまで行って、そこからタクシーかトゥクトゥクに乗れば着く。

カオサン通りは「バックパッカーの聖地」と言われているが、今はもう単なる観光地と考えたほうが現状に合っている。

「バックパックを背負うような旅をしたいが海外は怖い」と考えている一人旅の初心者には、カオサンは第一歩を踏み出すのに最適だ。

ここはバックパッカーにとっては、「世界でもっとも優しい場所」かもしれない。少なくともインドの各都市やインドネシアのジャカルタに比べると安全で快適でいろんなものが揃っていて楽しめる。

「泊まれる観光地」というのが、なかなかユニークだ。旅慣れていないビギナーには最適な場所になっている。

すべてがパッケージ化されてそこにあり、他の地区にも出ていかなくてもいい。そして、同じような仲間がたくさんいるので、孤独が耐えられない人も安心できるはずだ。

店員は日本語で話してくれるし、日本食もファーストフードもコンビニもマンガ喫茶もインターネットも何でもある。夜もまったく危険ではない。

あまりにも快適すぎて、ここに数ヶ月も居ついてしまう人すらもいる。

もちろん、ほどほどに悪い人たちもいる。しかし、そういう人たちと会話するだけでも「旅で悪い人を乗り切った」という武勇伝になるし、困ったら観光警察が巡回しているので相談にも乗ってくれる。

海外の旅に慣れていない人に、これほど良くしてくれる街は他にはない。あちこちに日本語の看板もある。日本食も食べられる。日本のマンガや書籍が読める場所もある。日本に馴染みのコンビニもある。

そういった意味で、カオサンは日本にいるのとまったく変わらないとも言える。宿はピンからキリまであるので、自分の値段に合わせていろんなところに泊まり歩いてもいい。

カオサン通り。「泊まって住める観光地」というのが、なかなかユニークだ。旅慣れていないビギナーには最適な場所になっている。すべてがパッケージ化されてそこにあり、他の地区にも出ていかなくてもいい。

私はカオサン通りの安宿のオーナーに嫌われていた

ところで、このカオサン通りだが、私が最後にカオサンに訪れたのはすでに2005年なので、相当昔の話になる。

この2005年の時も「10年くらいカオサンに行っていないが、どうなっているのか?」と思ったのが理由で立ち寄ったくらいなので、私はカオサン通りとはあまり縁がない。

私がこの地をうろうろしていたのは1980年代後半のほんの一時期だけだった。カオサン通りは別に好きでも嫌いでもないのだが、カオサン通りの安宿のオーナーはみんな私を嫌った。

私が泊まっていた当時のカオサンの安宿は基本的に門限があったり、真夜中に女性を連れ込むような「いかがわしい行為」は禁止していた。

私は門限をまったく守らず、見知らぬ女性をしばしば連れ込もうとしてトラブルになったので、翌朝には「出て行ってくれ」と言われた。

そもそも部屋にシャワーもない上に、壁の上部が空いていて隣の人間の声も筒抜けであり、売春する女たちが「カオサン」と聞くと一緒に行くのを拒絶した。

さらに、カオサン通りはパッポンからも遠く、真夜中にうろうろする男には「あまりにも健全すぎる」場所だった。結局、私のような真夜中の野良犬はカオサン通りのような場所にはいられなかったのだ。あまりにも相性が悪すぎた。

私を受け入れてくれたのは、場末の女たちがうろうろするヤワラーであり、マレーシアホテル界隈のラブホテルを兼ねた安宿であり、歓楽街パッポンのど真ん中の宿であり、スクンビット通りのアラブ人街だった。

最近はバンコクの売春地帯にも関心を失ってしまったのだが、もし久しぶりにバンコクに行ってどこかに泊まるとしたら、グレースホテル近くあるアラブ人街の名もないホテルのどこかにする。

今後の人生で私がカオサン通りに向かうことは、何か特別な用でもない限りはない。だから、2005年のカオサン通りで撮った写真は、私の人生で最後のカオサン訪問の写真になるかもしれない。

そう思って、これらの写真を見返すと、何か感慨深いものもあったりする。(written by 鈴木傾城)

このサイトは鈴木傾城が運営し、絶えず文章の修正・加筆・見直しをしています。ダークネスを他サイトへ無断転載する行為は固くお断りします。この記事の有料転載、もしくは記事のテーマに対する原稿依頼、その他の相談等はこちらにメールを下さい。

ところで、カオサンを撮った大量の写真は以下の写真をクリックすれば見られます。「Adobe Spark」で動いております。写真が大量なので、立ち上がりが重いのですが、一度読み込めばあとは快適にスクロールできるはずです。

カオサン2005 #1

カオサン2005 #2

カオサン2005 #3

『タイでは郷愁が壁を這う(旅と、ノスタルジーと、愛する女たちのこと)』。タイの郷愁をメインテーマに編纂した電子書籍です。ご関心のある方は、どうぞお読み下さい。

〓 この記事のツイッター投稿はこちらです

この記事を気に入って下さった方は、リツイートや♡(いいね)を押して頂ければ励みになります。

ツイッターで鈴木傾城をフォローして頂くと、執筆・更新状況などが総合的に分かります。

ブラックアジア会員登録はこちら

CTA-IMAGE ブラックアジアでは有料会員を募集しています。表記事を読んで関心を持たれた方は、よりディープな世界へお越し下さい。膨大な過去記事、新着記事がすべて読めます。売春、暴力、殺人、狂気。決して表に出てこない社会の強烈なアンダーグラウンドがあります。

一般カテゴリの最新記事

blackasia.net