
以前、ブラックアジアで府中のラブホテルで地下アイドルが殺された事件を取り上げたことがある。殺害したのは54歳の男だった。(ブラックアジア:府中のラブホテルで24歳の地下アイドルの女性が54歳の男に殺されるという事件)
この事件の加害者に判決が言い渡された。懲役16年だった。
男は「申し訳ない」と謝罪しているのだが、判決では「強固な殺意があった」と断定された。事件当日、石川被告は女性とホテルに入り、援助交際の代金として6万円を支払っていた。
だが会話の中で金銭要求や今後の関係を巡って口論となり、被告は所持していたサバイバルナイフで女性の頸部を複数回刺した。死因は出血性ショックと窒息だった。極めて直接的かつ致命的な暴力であった。
犯行後、被告は女性の財布から渡したカネを取り返す形で奪い、ひとりでホテルを出た。その後、自宅を訪れた警察官に自ら犯行を認めている。
判決では、犯行が突発的な衝動ではなく、支配と独占の感情が動機として作用した点が重視された。弁護側は精神状態や経済的に追い詰められたことを理由として情状酌量を求めたものの、減刑の余地は限定的だった。
この事件を仔細に見ていくと、際立つのはとにかく「カネ、カネ、カネ」の女性と、その女性の言いなりになってカネを渡してしまう男の悲哀である。男は「お金ないなら日雇いで稼いできて」とも女性に言われていた。
男は長年勤務した会社を退職後して、転職した会社も辞め、社会とのつながりを徐々に失い、孤独の中で退職金の6000万円を半年で若い女性に注ぎ込んで、ほぼ貯金ゼロにまで追い込まれていた。
数十年かけて働いて手に入れた退職金6000万円を、若い女性に貢いで半年で失ってしまうのだからすさまじい。30歳も年下の女性に翻弄される男の悲哀として、これほどまで鮮烈なものはここ最近見たことがない。



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