『外こもりのススメ』という本を「安田誠」という筆名で執筆して、自らもタイでニートのような生活をしていた棚橋貴秀氏(33歳)が殺されたのが2008年8月5日だった。
棚橋氏はブログを書いていて、株取引等でブログを通じて知り合った人たちに指南や運用をして生活していたようだ。
株価が右肩上がりだった2003年から2006年は、今から振り返ると資産バブルの真っ最中だった。つまり、誰でも何かしらの株や為替を買って儲かっていた時代だ。
ちょうどその頃に棚橋氏も時代の波にうまく乗っていたのだろう。棚橋氏は2007年頃、後に自分を殺すことになる森宏年や浦上剛志と知り合って、頻繁にアドバイスをしていた。
しかし、このふたりが株や為替に手を出したそのときが、株価やドル高の頂点だった。
日本の新興株はライブドアショックから転落して、ひとつの相場が終わり、あとには大損を抱えた森宏年や浦上剛志が取り残されていた。