もうすでにカンボジアの売春の現場から未成年は消えたと思っている人も多いが、そんなことはない。ちょうど一年前も未成年を働かせていたマッサージパーラーが摘発されているのが記事になったばかりだ。
場所はカンボジアの首都プノンペンのレイシーゴム地区で、「9999」と呼ばれるマッサージパーラーだった。摘発のきっかけは、市民からのタレコミだった。摘発は人身売買対策・未成年者保護局の専門部隊と地元警察が連携しておこなった。
現場に踏み込んだ警察は、店舗運営者である40歳の女性(通称セックママ)をはじめ、若い女性8人を拘束した。そのうち3人は未成年であり、性的サービスを強要されていたことが明らかになった。
通常、こうしたマッサージパーラーは、ほとんどが野放しにされている。
しかし、さすがに未成年が働いていることが密告されると警察も動かざるを得ない。警察が店内で発見したのは、通常のマッサージに加えて、明確に性的サービスが提供されている証拠であるコンドームだった。
摘発では、コンドームの予備や、使用済みコンドームがあれば、それは明確なる売春の証拠として扱われる。未成年の女性たちは午後7時から勤務に就いていた。営業形態としては午後5時から深夜までとされていた。
プノンペンやシェムリアップ、シアヌークビルといった都市部では、マッサージパーラーを装った売春施設への警察の突入が繰り返されている。
カンボジア国内法では売春が禁止されているが、性的サービス産業は地下に潜り、マッサージ店やナイトクラブ、カフェ、美容院など表向きは健全な業種を装いながら、実際には売春が密かにおこなわれている。
「9999」マッサージパーラーの摘発では、現場の部屋数は4つ、通常のマッサージ料金は1時間あたり20,000リエル(約5米ドル)、性的サービスの価格は1回20〜25米ドルとされていた。
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