◆最近、日本のアンダーグラウンドで増えている美人局(つつもたせ)事件

◆最近、日本のアンダーグラウンドで増えている美人局(つつもたせ)事件

2025年6月7日未明、名古屋市中区栄のラブホテル「ハグハグSAKAE II」で男性の変死体が発見された。被害者は春日井市在住の32歳の会社員だった。

発見時、彼はベッドの上で仰向けのまま意識を失っており、頸部には明らかな絞め跡が残されていた。司法解剖の結果、死因は窒息死であり、首を圧迫されたことによるものであるとされた。

この事件の発端は、ひとりの若い女性との出会いにあった。

深夜、繁華街の近くで出会ったと思われる19歳の無職の女が、被害者をホテルに誘導し、入室した直後、背後からもう1人の男が室内に侵入した。この男が、今回の実行犯として逮捕・起訴された加藤伶音だった。

加藤は女性の兄を装い、「俺の妹に何してんだ」と因縁をつけ、強引に金品を要求した。その際に、抵抗した男性を絞殺した。奪われたのは現金約4万円と高級腕時計1点。犯行時間は10分あまりという短時間だった。

事件発覚はその数時間後、ホテルの清掃員が通報したことによる。室内に遺体を残したまま加藤と女は現場を離れ、すぐに加藤は知人宅に身を隠した。

警察はホテルの防犯カメラを解析し、出入りする2人の映像から容疑者を特定。加藤は翌日、愛知県警により逮捕された。一方、女は3日後に自ら交番へ出頭し、母親の付き添いのもと、犯行への関与を認めたという。

現場では、犯行に及んだこのふたりの他に、もう一名の関係者の存在が明らかになった。加藤らに「美人局《つつもたせ》」の実行を指示したとされる波多野佑哉である。彼はホテルには現れていなかったが、犯行前に加藤と女を引き合わせ、恐喝の筋書きを与えていた。

警察はこの事件を、「組織的な強盗致死事件」として扱っている。偶発的な事件ではない。加藤は被害者に対し、実の兄として怒りを演出する台詞を投げかけ、相手を萎縮させることで金銭を奪おうとした。

実は最近、こうした美人局の事件は多い。

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