所持金がなくなって、にっちもさっちもいかなくなってしまったら、窃盗や強盗を考える男もそれなりにいる。地道に働いて稼ぐとか、節約して暮らすとか、そういうことはいっさいしないで、手っ取り早く他人から奪ってカネを作ろうと思う。
働くのはつらいことだし、節約するのはストレスが溜まる。他人から奪うことができたら一瞬でカネが手に入るので、やってみる価値があるように見えるのだ。たしかに、逮捕される危険性もあるが、もしかしたら逃げ切れるかもしれない。
もし強盗が成功して5万円でも10万円でも手に入ったら、賭けに勝ったかのような高揚感や勝利感が得られるかもしれない。
かくして、強盗事件は毎日のように起こる。日本は治安が良い国であるとはいうが、それでも強盗事件は起きるのだ。
ここ数日を見ても、宮城県では所持金が数百円しかなかった37歳の男がコンビニ強盗で逮捕されているし、足立区では高校生など6人が70歳の男性を襲って現金を奪い逮捕されている。兵庫県では逆に70歳の男性が「カネ出せ!」とコンビニの店員を脅して逮捕された。
札幌でも6人の若者が路上強盗で逮捕されているし、広島県でも23歳の男がコンビニ強盗で逮捕されている。この23歳の男は住所も不定で仕事もなく、所持金はたったの30円しかなかった。
名古屋では50歳の建設作業員が原付バイクで女性に近づいてバッグを奪って逮捕されている。この男は7月から10回ほど同じ手口でひったくりしていた。ひったくりといえば、千葉県でも47歳の自営業の男が女性に刃物を見せてバッグをひったくって逮捕されたりしている。
カネがなくなったら強盗でカネを手に入れようと考える男は意外に多いのだ。