タイ・パタヤで35歳の日本人が逮捕されている。この男はタイの首都バンコクで収容先の入管施設から警察車両を奪って逃走するという前代未聞の事件を起こしていた。
逮捕時にふてぶてしく笑っている映像が報道されていて「大きな事件で逮捕されているのに、何をニヤニヤ笑っているのか」とSNSでちょっとした話題になった。
この男の名前は八木佑樹(やぎ・ゆうき)と言う。この男は日本で新型コロナウイルス対策の持続化給付金2000万円を騙し取った詐欺がバレて、東南アジアに高飛びしていた指名手配犯であった。逮捕状が出たのは2022年1月のことであった。
この男は、まずはカンボジアに入ってそこに潜伏していたのだが、やがてカンボジアでは足取りがバレるとでも思ったようで、そこから2023年5月にタイに入国してバンコクに潜伏していた。
タイには密入国ではなく、正式ルートで入っている。そのため、パスポートの動きから足取りが捕捉され、日本側からタイ当局に情報が回り、2023年9月7日にタイの警察当局に逮捕された。
潜伏先はバンコクのアソーク通り最北端にある高級コンドミニアム「Qアソーク」であった。スクンビット通り・ソイ21とペッブリー通りの交差点のところにある交通の便が良い場所である。
家賃の相場は1ベッドルームで約13万円くらいのところだった。2000万円も騙し取っていたので、ここに潜伏して羽振り良く近くのゴーゴーバー密集地帯であるソイ・カウボーイで遊び回るつもりだったのかもしれない。
しかし、結局はタイの捜査当局に発見されて、タイで不法滞在《オーバーステイ》となっていたことや、詐欺の指名手配犯であったことから、日本に強制送還される予定だった。