先日、紅子さんの個展があったので、久しぶりに吉原の「カストリ書房」に寄ったのだが、このカストリ書房のすぐ向こう側はソープランド角海老本店の威風堂々の景観が見える。
この角海老本店は2020年のコロナ禍の中で無期限の休業となって今もなお閉まったままで再開する気配がない。角海老グループ自体はまだ残っているし、経営しているソープランドはいくつもある。
『池袋角海老』『池袋千姫』『Polaris』『池袋夢幻』『Grace東京』『大塚角海老』『錦センター』『the SPA KADOEBI』『ニュー姫』『ニューグランド』『Lounge Yoki東京』『渋谷角海老』『府中ダービー』『吉祥寺角海老』……
数え切れないほどの角海老グループのソープランドが東京中に点在していて、東京近郊の角海老グループの店も入れると、結構な大手であることが分かる。
新宿歌舞伎町をうろうろしていると、どうしても目に入るのが『ニューグランド』だったりするのだが、これも角海老グループだったというのは知らなかった。
この角海老グループは、創業者は鈴木正雄という人物なのだが、この人物はまさに経済界の裏人脈を取り仕切っている人物であり、田中角栄や大平正芳にもつながっていた。
この件については、以前にもこのブラックアジアで取り上げた。(ソープランドは風営法による「兵糧攻め」によって、いずれ自然消滅してしまう)
この「角海老」という商号は実は鈴木正雄氏が考えたものではなく、江戸時代の吉原の遊郭から続く由緒ある商号をそのまま拝借したものである。