◆インドネシアの夜。一番「怪しげな者」は誰だったのか?

◆インドネシアの夜。一番「怪しげな者」は誰だったのか?

欲望の渦巻くアジアの夜の街は、マラム(夜)になってもさまざまな人間があたりを徘徊している。

近くの村からは自家栽培した芋や野菜を天ぷらにしたものを売りに来る老人もいるし、いつまでも寝ないで駆け回って遊んでいる子供も多い。

客を待っているのか、暇を持て余しているのか、根の生えたように売春地帯で暇をつぶすオジェッの運転手もいれば、ある女性に惚れているらしく、彼女の側を離れようとしないオジェッの若い男もいる。

マラム(夜)……。

どちらかと言えば怪しげな人間の方が多いが、それでもありとあらゆる層が売春婦を軸としてうごめいており、見ていると面白い。

遅くまで売春村にいて自分のホテルに帰るのが面倒になったとき、女性の部屋にそのまま泊まりこむこともある。

大抵の女性はクーラーのよく効いたホテルに行きたがる。しかし、大雨が降っていたり、夜もどっぷり更けたりすると、女性の方も面倒臭くなるようだ。

リアウ諸島のある島で、ウィウィという女性と知り合ったあと、そのまま彼女の部屋に泊まり込むことになった。

ウィウィとは夕方に知り合って一緒にホテルに行く約束をしていたが、彼女の丁半(コイン)賭博で帰る機会を失した。

売春宿の前でコインの裏表を当てる単純な博打(ばくち)屋がいたので何気なく始めたところ、ウィウィが熱くなってとまらなくなってしまったのだった。

ウィウィは知り合って一緒にいたときまでは、わりあいに静かな性格だと思っていたが、丁半賭博を始めてから彼女の目つきが一変した。

賭け事をすると我を忘れてのめり込み、かっと熱くなる人がいる。ウィウィはまさにそんな女性だった。

負けては叫び、勝っては笑った。これがさっきまでおとなしくしていた女性かと思うほど性格は一変していた。

(インターネットの闇で熱狂的に読み継がれてきたカンボジア売春地帯の闇、電子書籍『ブラックアジア インドネシア編』にて、全文をお読み下さい)

ブラックアジア・インドネシア編
『ブラックアジア・インドネシア編 売春地帯をさまよい歩いた日々(鈴木 傾城)』

ブラックアジア会員登録はこちら

CTA-IMAGE ブラックアジアでは有料会員を募集しています。表記事を読んで関心を持たれた方は、よりディープな世界へお越し下さい。膨大な過去記事、新着記事がすべて読めます。売春、暴力、殺人、狂気。決して表に出てこない社会の強烈なアンダーグラウンドがあります。

ブラックアジア書籍カテゴリの最新記事