◆インド売春地帯を徘徊する暴力団を、身を縮めてやり過ごす

◆インド売春地帯を徘徊する暴力団を、身を縮めてやり過ごす

インド・コルカタの売春地帯ムンシガンジ・スラムの一室で窓の外を眺めていると、ギャングの一団が見えた。女性を威圧するような目つきで歩く男たちの姿は、遠くから見ていてもどこか背中が冷たくなるような緊張を覚える。

「ほら、ギャングがいる」

一緒にいた女性に言うと、彼女は恐る恐る窓の外を眺めたが、やがて静かに窓を閉めた。彼女の大きな目はどこか不安げだった。ギャングたちを怖がっているのがその挙動で分かった。

饒舌な彼女から声が消えたのは、無意識に自分の存在を消そうと思ったからだろう。ムンシガンジにはギャングが多い。ギャングという言い方は日本ではあまり実感がないかもしれないので「暴力団」と言い換えてもいい。

そうすれば、この地域のどこか殺伐とした雰囲気が想像できるかもしれない。ソナガシも、もちろん暴力団が女たちを仕切っているのだから、ムンシガンジとは状況は大して変わらないのかもしれない。

しかし、どうもムンシガンジは暴力団の姿が目につく。ここは現地の人が利用する「場末」の売春地帯だ。暴力団も「客」としてやって来ているのだ。

女たちもふて腐れている。荒廃しすぎて質も悪い。そのせいか、客もあまりいない。だから、ムンシガンジは全体的に評判が悪い。夜になると殺伐とした雰囲気はさらに……

(インターネットの闇で熱狂的に読み継がれてきた売春地帯の闇、電子書籍『ブラックアジア インド・バングラデシュ編』にて、全文をお読み下さい)

『ブラックアジア・インド・バングラデシュ編 売春地帯をさまよい歩いた日々(鈴木 傾城)』

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