日本は子供たちの数よりも高齢者の方が圧倒的に多い国で、今後もどんどん高齢者が増えるので「超」少子高齢化によって国家崩壊に至る可能性がある。
高齢者ばかりの国ではイノベーションが生まれるどころか現状維持ですらも難しい。仕事は減り、消費も減退し、活気も停滞し、若者は高齢者を支えるための酷税に苦しみ、成長産業は介護業界や葬式業界になる。そんな国に次世代なんかない。
もう10年前から日本は少子高齢化を解決できなければ国が滅ぶと言っているのだが、そろそろ日本の国力が減退している様相も隠せなくなってきているわけで、滅びは近づいて来ているように思う。
少子高齢化を解決する方法はないのだろうか。
ところで、世の中には「合計特殊出生率」というものがある。女性1人が一生で出産する子供の平均数を国単位で出したものだが、最新値である2019年のデータを見ると日本の合計特殊出生率は「1.36」という数字になっている。
2人に満たない数字で、世界銀行がデータを取れる202ヵ国の中で言うと186番目である。世界平均は「2.40」なので、2人から3人の子供がいるのが「普通」であると考えて欲しい。日本は1.36で「ほぼ1人」であることを考えると、やはり少ないのだ。
ちなみに宗教的な理由で避妊を避ける傾向にあるフィリピンは「2.53」なのだが、これくらいの合計特殊出生率だと街が子供だらけでとても賑やかで楽しい。
では、現在(最新データの2019年)もっとも合計特殊出生率が高い国、すなわち「女性がたくさん子供を産んでいる国」の女性はどれくらい子供を産んでいるのか。最も高い国の合計特殊出生率を見ると、思わず言葉を失う数字が出てきている。
「6.82」なのである。
これはすなわち1人の女性が6人から7人の子供を生んでいるということを意味している。かつて昭和初期の時代はそういうのは珍しくなかったというのだが、今から考えると本当に凄まじい数だ。
ところで、知っておかなければならないことがある……。