ギャンブルに狂う人たちは依存に落ちた自分たちのことを「養分」と自嘲します。自分の金が店や隣の人間に流れて、自分は彼らの成長の「養分」になっているという自嘲です。自分が養分になっていると分かっていてもやめられない。それがパチンコ依存という世界でした。『ボトム・オブ・ジャパン』に続く新著です。お手に取って頂ければ幸いです。(鈴木傾城)
Amazonでは本日より予約注文ができるようになりました
来月、11月3日に鈴木傾城の新刊『どん底に落ちた養分たち――パチンコ依存者はいかに破滅していくか(集広舎)』が発売されます。本屋には今月の末あたりから棚に並ぶと思いますが、公称の発売日は11月3日です。
Amazonでは本日より予約注文ができるようになりましたので、是非とも予約を入れて頂ければと思います。本書の内容は以下の通りです。
パチンコ業界はすでに「落ち目になった」と言われて久しいが、統計とは裏腹に今もなおイベントが開催されればコロナ禍の中でも一つの店に1000人が朝から行列を作るような凄まじい業界でもあった。
そして、多くのパチンコ依存者が今も地獄に落ちてもがいている。日本は世界で最もキャンブル依存症が多い国なのだが、その原因こそがパチンコである。
会ったその日に「お金を下さい」と言う女性、ビジナーズラックでパチンコ依存に落ちていったデリヘル嬢、金がないから逆にパチンコにのめり込むドヤ街の男たち、ギャンブル依存からホームレスにまで転がり落ちた男。
そして、パチンコでの借金が原因で万引きをする依存者たち、新幹線で焼身自殺する男、パチンコホールを放火する男。数々の悲劇が今も脈々と続いている。
果たして、この地獄に救いはあるのか……。
鈴木傾城が描くパチンコ地獄のノンフィクション。
『どん底に落ちた養分たち』11月3日発売!
はじめに
▼ 秋葉原にて。パチンコ業界凋落の統計と映画『鬼滅の刃』
第一章 ビギナーズラック
▼ 中野にて。パチンコで離婚した女性と会う ▼ 池袋にて。ビギナーズラックで依存症まっしぐらの風俗嬢 ▼「ビギナーズラックからのめり込み」という共通の物語
第二章 パチンコホール
▼ 世界で最もギャンブル依存症が多い国、日本 ▼ 品川にて。大手が零細を淘汰していく ▼ 大宮にて。日本最大のパチンコホール『楽園大宮店』
第三章 それは夢の墓場
▼ 銀座にて。ギャンブル依存の入口は夢を見ることから始まる ▼ 西成区にて。金がないから、小遣いを稼ぐために大金を失う ▼ 新宿にて。ギャンブル依存からホームレスにまで落ちた人
第四章 怒りとガソリン
▼ 此花区にて。パチンコホール最悪の放火事件の現場 ▼ 八潮市にて。破壊に怒号が飛び交うストレスまみれのパチンコホール ▼ のぞみ225号にて。新幹線の中でガソリンをかぶって自殺
第五章 膨れ上がる借金
▼ 蒲田にて。パチンコをやめるという選択肢はない ▼ 下北沢にて。失職、離婚、借金。すべてを抱えて困窮した ▼ 兵庫県にて。近所でひったくり、職場で同僚の金を盗む依存者たち
第六章 爆裂機と闇金
▼ パチプロ軍団。搾取される養分と詐欺に遭う養分 ▼ 自殺者養成マシン。射倖性を煽って煽って煽りまくる ▼ 所沢にて。年利一〇九五%の闇金が「うちは良心的」と言う
第七章 蒸発される側
▼ 伊勢佐木町にて。パチスロで蒸発したひとりの男のこと ▼ 新潟にて。パチンコに狂い、会社の金を使い込んで蒸発した夫 ▼ 大阪湾にて。それでもやめられなければ、忽然と失踪する ▼ 名古屋・浄心にて。正村竹一の情熱が日本人を地獄に突き落とす
第八章 養分からの脱却
▼ 名古屋・岩塚にて。「やめた」のではなく「離れた」という意味 ▼ 『ギャンブル依存症からの人生逆転ブログ』の筆者が見た地獄とは?
第九章 金で死ぬことはない
▼ スリップという地獄。やめてもやめても気持ちが追いかけてくる ▼ 依存症の九九%は解決方法に辿り着けないという現実 ▼ 松戸にて。ギャンブルで作った借金は自己破産できないのか? ▼ 東尋坊にて。「依存を治すのが先か、借金を返すのが先か」の答え
おわりに
▼ 秋葉原にて。パチンコだけが彼らの「世界」であり「宇宙」だった
まだまだ大量の依存者を生み出し続けている「巨大産業」
この本の執筆に当たって、Twitterで私をフォローして下さっている方、そしてブラックアジアの読者の方にも何人かインタビューさせて頂きましたが、ご協力に感謝致します。また、原稿を寄せて下さった方々にも感謝です。
私自身はまったくパチンコを知らない上に、パチンコ依存症の知り合いも皆無だったので、私のTwitterの呼びかけに応じて下さった方にじっくり話を聞いて、私自身も取材の中でいろんなことを学びました。
パチンコ依存をテーマとして執筆を依頼された時、私が気になったのは、「すでにパチンコは下火になりつつある業界なのだから、もう依存症の問題などほとんどないのではないか」という点でした。
ところが、パチンコにどっぷり浸っているとある依存者に聞くと「まったく、そんなことはない。むしろ、依存者が残ってパチンコ業界を支えているような状況だ」という事実でした。
実際、そうなのです。コロナ禍の中で「自粛しましょう」と喧伝されている中でも、いざイベントが始まると早朝から1000人が並ぶような光景が見られます。「この業界はもう駄目だ、もう終わりだ」と言われ続けながら、実はまだまだ大量の依存者を生み出し続けている「巨大産業」だったのです。
実際、今でも多くの依存者がいて膨れ上がる借金に喘いでいます。家庭崩壊も起こっておりますし、行方不明になってしまった人もいます。このパチンコ依存者の取材で分かったのは、まだまだパチンコの害悪は止まっていないということでした。
実際、パチンコを巡って多くの事件が引き起こされております。そうした事件も含め、パチンコ依存の世界を余すところなく描いたのが本書『どん底に落ちた養分たち』です。
ちなみに、ギャンブルに狂う人たちは依存に落ちた自分たちのことを「養分」と自嘲します。自分の金が店や隣の人間に流れて、自分は彼らの成長の「養分」になっているという自嘲です。
自分が養分になっていると分かっていてもやめられない。
それがパチンコ依存という世界でした。
『ボトム・オブ・ジャパン』に続く新著です。お手に取って頂ければ幸いです。
新著の発刊、お祝い申し上げます。さっそくAmazonで予約を…って、私なんだったかでブチ切れてAmazon一昨年くらいに退会したんでした、別ルートで購入しますね!
パチンコ業界そもそもの成り立ちからバックにあるだろう複合的構造的な何か、発生は戦後からですよね、薄気味が悪い、こわい業界だと思います。真っ向切り込むと消される的なヤバさを感じます。
依存者の方々の惨状を直視することで、ちょっと楽しんでいるライトユーザーの方は多いでしょうし、業界も「見せ駒」的にそういうお客様は大事にするでしょうが、ちょっとの献金?も個人的にも全体的にも積もれば巨大な山となります、このご本が、これは決して庶民の気軽な娯楽なんかじゃない、どす黒い仕掛けなんだと多くの実感できるきっかけになるといいと思います。
auroreさん、ありがとうございます。
Amazonやめてしまったのですね……。
今回の本はパチンコ業界そのものよりも、依存者に焦点を当てておりますので、パチンコ業界から消されないと思います。私自身はまったくパチンコをやらないので、いろいろ学ぶことは多かったです。特に、莫大な借金を抱えたらどうしたらいいのか知ることができたのは大きな収穫でした。
新著もどうぞ、よろしくお願いします。
パチンコねー。
何が面白いのか、さっぱりわからないんですよね私。
私の好きなアニメもいくつかパチンコ化されてて、PS2でソフトを買ったことはあるけど……ハッキリ言ってゲーム性皆無だし。
ゲーマーとしては面白味が全くないですね、RPGでもやってた方がいいです。
あれは、たまに勝ってお金が入った時に、脳汁ぶしゃーでそれがヤミツキになって通う人が多いのかなぁ……と。
ハマる人はもの凄くハマるらしいですね。もともと、ギャンブル体質みたいなものがあるのかもしれません。私はギャンブルよりも、ギャンブルにハマっている人の話を聞いて興味が惹かれます。
ググってみました。
(引用ここから)
パチンコホール業界の規模は、日本の主要産業である自動車産業の約2/3、
情報処理サービス業界の約5倍もあります。
サービス業の法人税額1兆4,314億円のうち、パチンコホール法人税は約14.2%に
あたると類推できます。
法人税10兆180億円のうち、約2.02%がパチンコホールからの納税と類推、、
(引用終わり)
これじゃあ国も業界にいろいろ忖度したくなるのでしょう。
業界と親密な政治家もいるそうですし。
週刊誌報道で娘を皇室に嫁がせた大学教授が業界のドンと親しく
付き合いがあると読んだことあります。
パチンコ屋さんって焼肉屋さんと共にK国にルーツのある人達。
パチンコ業界が凄まじく巨大だというのは、それだけパチンコ業界に貢いでいる人がたくさんいるということなので、そういう意味でも無意味な業界は撲滅して欲しいですね。やたら金がパチンコ業界に集まりますので、パチンコ業界の御曹司に嫁いだ芸能人もいるそうです。著書でもちらりと触れました。
今回の著書はそのあたりはほとんど触れておらず、依存者に焦点を当てております。パチンコの続編は、たぶん書かないと思いますが、この業界を生暖かく見守っていくつもりでいます。
30年前、学生時代にハマってましたが、就職と共に時間もなくなり全く行かなくなりました。
K国ではとっくの昔に禁止になってるのに、日本ではK国と警察の天下りの温床となってると聞きます。
3店方式とか巧妙な抜け道を作って生き延びていますが、政治献金のバラマキで当分生き延びるのでしょうね。
国会議員のみなさんで早く殲滅して欲しいものです。
国会議員のみなさんの中にはパチンコ議員がいます。パチンコ議員は影響力ありますから、なかなかパチンコ業界も壊滅できそうにないですね。ただ、小さいホールはバタバタ潰れていますので、いずれは自然淘汰のような形で消えていくのを願っています。
新刊の出版おめでとうございます!Amazonではなく、近所の書店で予約してきます
パチンコについては、もう全て廃止にして、国営のギャンブル場を設置すればよいと思います
パチンコ業者も脱税しまくってるので、月に何回までとか国がしっかり管理すれば依存症少しはマシ
になり、売り上げはキッチリ納税できると思います
何よりも、日本人のお金が朝鮮人に流れることを止めることができるのが一番です
国営ギャンブル場ができれば、職員は国家公務員になるので雇用対策にもなるのかと・・・
あと、生活保護者とかは身分証明書がないとギャンブルできなくすれば、不正受給の防止にも
つながるのかと・・・
毎月、毎月、生活保護者がパチンコ屋に行く前に家賃を回収するのは疲れます(笑)
近くの書店で是非、予約を入れて頂ければ。
パチンコの廃止は今の政治家はとても決断力がなくて難しいと思います。恐らく、自然淘汰を待つしかないのでしょう。それまでに多くの養分(パチンコの犠牲者)が破滅するのだと思いますが。日本人のお金が朝鮮に流れるという話は本は一言も入れませんでした。依存者に焦点を当てています。
生活保護でパチンコの件はバッチリ触れております。最近、何度か西成に行っているのはその関係でもありました。家賃を回収、お疲れ様です。
昔、ハマってましたが、仕事が忙しく収入も働くだけでたので、自然と行かなくなりました。
カジノが横浜市などで、目の敵のように言われますが、パチンコの方がよっぽど害悪だと思います。
それは、依存者たちの生活の動線上に出店、されているからです。スーパーに買い物だけと、でかけても
チンジャラ、チンジャラと聞こえてくると、依存者は少しくらいならと入店してしまうのです。
これは、アル中患者に日本酒やウイスキーの香りをわざわざ嗅がせているようなものです。
それで飲んじゃダメは、あまりに惨い。私は、日本に2~3か所までのカジノは賛成です。
海外からの観光客が雨や台風で、お目当ての富士山などに行けないとき、カジノで金を使って貰いましょう。
その一方、日本人の依存症の人対策で、生活圏でのパチンコ等ギャンブルの営業は、通学圏で風俗が
営業出来ないのと同様の処置をすべきと思います。
私もカジノよりもパチンコの方が近所にたくさんある分だけ害悪が大きいと思います。実際、パチンコ依存の人を話を聞いて、そういうのも感じました。いつでも行けるから行ってしまう、そこにあるから入ってしまう、という心理を何度も聞かされました。
カジノはカジノでそれなりに問題があります。恐らく売春ビジネスも同時にくっ付いてくるでしょうし、日本人が立ち入れない金の流れが出来るので、政治家はカジノをタックスヘイブンとして使うことになるでしょう。金持ちがカジノが好きなのは、大体そういう裏もあったりします。
カジノは日本の上層部を腐敗させるのだと思います。
Kindleの予約はまだみたいだったので、ちょっと予約を待ってます~!でも楽しみ!
私はケチなのでパチンコについて「客の千円札がどんどん(両替機かなにかに?)吸い込まれていくよ」という話を、未成年時代に当時コーヒーレディしてた知り合いに聞いて以降(怖いヤベえ!)と近寄らなかったので、知らない世界です。
尤もパチンコと周辺業界は性別、経験、年齢、学歴不問で雇用してくれるので、そこで働いてた知り合いは結構います。
(揃って「人生終わってる客多すぎ」つーてるので、ギャンブル怖いという思い込みが強化された)
パチンコに限らずギャンブルは中の人(働く人)になるならともかく、客になるとヤバいなと思ってます。
ノーマネーノーハニーでは済まない予感しかない。
コメント書き込んでから思い出したんですが、どんどん吸い込まれていくのは千円札ではなく一万円札でした。
「客の一万円札がどんどん吸い込まれていくよ」
この言葉に心底震えたというのに、今は当時(二十年以上前)より生活に逼迫してるせいか、金額を間違えてました。
一万円、今の私には当時よりもはるかに大金なので心底恐ろしい(わびしい人生だわ)
パチンコで身を持ち崩した人は知らないですが
競馬に狂って借金まみれになった年寄りは知ってます。
それで私は競馬はしないと決めました。
新宿の路上でホームレスをやっておられる方は、日夜、目を皿にして新聞を読んでいるので、「どこの新聞を読んでいるのか? もしかしたら朝日新聞なのか?」と思ってよく見てみたら、競馬新聞でした。書き込みもしっかりされて勉強していましたが、成果はないようですね。
なんだー、読者にもインタビューしてたんですか?
私も1998年から2004年の7年間、狂ったようにパチにハマってました!
会社帰りに閉店まで打つ。
会社をサボって朝から打つ。
土日はもちろんホールに入り浸り。
「遠征(旅打ち)」と称して地方に足を伸ばしたことも!
観光はろくにせずに、その土地以外では撤去されてしまった
古くて珍しい台(略して「珍古台」)をひたすら打ちます。
金持ちでパチ好きな元旦那の影響で始めたパチ、
元旦那の金でほぼ打ち子状態でしたw
離婚してからは自分の金であんな酔狂な遊びできない、
と自然に足が遠ざかりました。
魚群出た時のあの脳汁がぶわぁ〜〜〜っと出る感覚、
あれは何にも代えられませんねw
朝イチから閉店まで一度も当たりを引けずに
クソハマりしてもせいぜい10万負けで済みますが、
競馬だと自分の好きに賭けられるので、
パチより競馬の方が断然闇が深い。
と貧乏で競馬狂の現旦那を見ていて思います。
ちなみに私は競馬には全くハマりませんでした。
さささ、さん
そうだったのですか。もっとブラックアジアでも周知しておけば良かったですね。インタビューさせて頂きたかった……。残念です。ツイッターでインタビューできる人を探していたんです。
ささささんは戻って来られたようですが、私がインタビューした読者は多くが戻って来られませんでした。ヤミ金まで行ってしまった方もおられました。
ちなみに、私はパチンコホールには取材で十数件入りましたが、大音響で「めまい病」がぶり返すのではないかとヒヤヒヤして一度もパチンコをやりませんでした。昔はパチンコ玉を耳に詰めていたとか。最近ではノイズキャンセルのあるイヤホンを付けてやってる人も多いということなのですが、そういう細かいことも書き終わった後に聞いて残念に思ったり……。
ぜひ、読んで頂ければ幸いです。