ユーロに加入するためには、財政赤字がGDP比3%以内が条件になっている。ギリシャは財政赤字が10%を超えていたのだが、ギリシャ政府は国家財政を粉飾してユーロに加盟した。2004年のことだった。
これによって人の往来が自由になった。ユーロという共通通貨を使用できることもあって、多くの観光客がギリシャに押し寄せた。ギリシャは束の間のバブルに酔った。
ギリシャは巨大貿易圏ユーロの一員として、これからも永遠に豊かさを享受する予定だった。
しかし、2008年9月15日にリーマン・ショックが襲いかかったあと、超絶的な不景気によってギリシャは国家破綻寸前にまで追い込まれた。
2010年から3年間、ギリシャ経済は一向に回復する気配がなく、国内では多くの人々が失職し、絶望のあまり自殺に追い込まれ、貧困が首都アテネを覆い尽くしている。
そして、ここ数年、ギリシャのアンダーグラウンドではドラッグと売春ビジネスが若者を中心に広がっている。