◆逮捕された21歳の元ホストが犯罪現場に残したポジティブ・シンキングのメモ

◆逮捕された21歳の元ホストが犯罪現場に残したポジティブ・シンキングのメモ

松村限輝《まつむら・げんき》という21歳の男が逮捕されている。特殊詐欺の受け子役をしていて、80代の女性から現金をだまし取ろうとして近所の元警察官の男性に「詐欺だろう」と声をかけられ、揉み合いになって男性にケガを追わせた。

食えなくなった元ホストが、金に困って詐欺の受け子役をする。よくある話だ。しかし、この事件はちょっとした話題になった。

この男が犯行現場に残したリュックに手紙のメモが入っていて、それが絵に描いたような積極思考《ポジティブ・シンキング》のトレーニング・メモだったからだ。

多くの成功哲学は、ほとんどがポジティブ・シンキングになることを勧めている。自分が実現したいこと、望んでいること、やりたいことを、紙に書き出して、それを何度も眺めていると実現するというものだ。

要するに、夢を実現するために自己洗脳をかけようとするのがポジティブ・シンキングの実態である。

このやり方は過信と錯覚を引き起こすだけのものであり、ただの娯楽に過ぎない。それは、ポジティブ・シンキングを持っても夢を実現できなかった夥しい人たちが証明するところだ。

よく、アクション映画を見た男は、映画館から出てきたらヒーローになり切った気分で街を歩くと言われているが、ポジティブ・シンキングはそういう他愛のないものを何か科学的な感じで言っているだけなのである。

21歳の松村限輝という男も、ポジティブ・シンキングみたいな薄っぺらいものに毒されて、もがいていたのだろう。

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