日本人は英語ができない民族だと言われるが、この日本人をたちまち英語を話せる民族にする方法がひとつある。それは、日本を「世界でも下から数えた方がいいほどの失敗国家」にすることだ。
国が混乱し、経済が崩壊し、国土が荒れ、国民全員が貧困化すれば、日本人の多くは英語が話せるようになる。なぜなら、日本に見切りを付けるため、必死になって語学を学ぶようになるからだ。
2014年3月。タイ・バンコクでアフリカのブルンジの女性と知り合った。シャキーラと名乗る派手ないでたちの黒人女性である。(シャキーラ。アフリカから来た陽気な酔っ払いの売春女性)
彼女と他愛ない話をしていたときは何も思わなかったのだが、後になって、ふとブルンジという国の公用語は何なのだろうと思った。
調べてみると、ブルンジの公用語は「ルンディ語」と「フランス語」だった。「キルンジ語」という言葉もあるという。少なくとも英語はブルンジの人々には関係ないが、シャキーラは英語を駆使していた。
彼女もまたブルンジというアフリカの貧困国家に生まれ、その這い上がれない国から脱出するために、言葉が堪能になっていったのだろう。自国がどうしようもないとき、そこから脱出するというのはひとつの手段である。
そのためには外国語を覚えることが重要になる。日本がこれから貧困化していくのであれば、これからの日本の若者は恐らく英語が堪能になっていくに違いない。漠然とそんなことをシャキーラを見てて思った。