タイが再び政治的激震に襲われている。2012年10月27日、タイのインラック政権は2度目の内閣改造を行ったが、これは未だ収まっていないタクシン派と国王派の対立を再燃させるものになった。
タクシン政権時代の閣僚だったポンテープ氏や、ポンサク氏が入閣することになったが、これは国外亡命を余儀なくされているタクシン元首相を呼び戻すきっかけになる可能性がある。
だから、野党側は最初から今回の内閣改造には大反対で、国王派も11月から懸念を強めて不穏な空気が漂うようになってきていた。
そして11月24日、いよいよ多くの人が恐れている事態がやってきた。反インラック政権の抗議デモと、治安当局との激突である。
この日、バンコクで2万人規模の反政権派(国王派)の人たちが集まり、抗議デモを行ったが、この抗議デモはすぐに暴動の様相を見せ始めた。