シリアからイラクにまたがる広大な地域に突如として現れた超過激イスラム集団「イスラム国(IS)」の影響力は、果たしてアジアにもやって来るだろうか。
もしかしたら、アジアもイスラム国の影響が及んでいく可能性があるというのは、今、各国で起きているいくつもの「小さな事件」を通して見ることができる。
まず、中国はどうだろうか。中国は新疆ウイグル自治区がイスラム教徒であり、漢民族とイスラム教徒が激しく対立し、昨今ではテロ事件も続出している。
この中国で起きている分離独立運動はウンマ(イスラム共同体)によって全世界に拡散されており、イスラム国(IS)も中国を敵であると認識し、2014年7月の段階でこのような声明を出している。
「イスラムの兄弟たるウイグル人を解放するために新疆を占拠する」
この声明に基づいて、イスラム過激派がウイグルの独立支持派と結びついて中国で過激テロを引き起こす可能性が高まった。