アメリカは2000年代にアフガニスタン・イラクで戦争をしたのだが、そこで私がずっと注目していたのは、中東のどこかで新しい売春地帯が生まれるのではないか、ということだった。
しかし、イスラム圏は売春ビジネスが非常に厳しく制限されていたので、新しい売春地帯が生まれなかった。
もしこれがアジア・南米・アフリカ・インド圏の戦争であったら、間違いなくゴーゴーバー、オープンバー、シングルバー等を主体としたアメリカ軍向けの売春地帯、私たちがタイで馴染んでいるあのシン・シティ(堕落の街)が登場していたはずだ。
中東は、新しい売春地帯を生み出さない希有な場所だった。
その代わり、シリアで起きた内戦では莫大なシリア人が難民となって周辺国に流れ込むという現象が起きたので、ヨルダンで難民内に巨大な「人身売買エリア」が発生して、金持ちのアラブ人たちがシリアの少女たちを買い漁るという現象はあった。(ブラックアジア:今、ヨルダンで生まれている巨大な少女売買マーケット)
通常、巨大な戦争が発生し、どこかが破壊と虐殺の大地(キリング・フィールド)と化したら、その周辺で必ず売春地帯が生まれる。この現象は、全世界を飛び回るハイエナたちには周知の事実なのである。
だから、2000年代のアフガニスタン・イラク戦争でも「巨大な売春地帯が生まれるのではないか」という予測はあったのだが、さすがにイスラム教圏という障壁は大きかったようだ。
しかし、米中戦争や米中代理戦争が起こった時、その地やその地の周辺で売春地帯が生まれる余地がある。世界中のハイエナは、そのような目で世界情勢を見ている。