あなたは、何色が好きだろうか? 色が人間の潜在意識に深い影響を与えていく

あなたは、何色が好きだろうか? 色が人間の潜在意識に深い影響を与えていく

私自身は占いも信じないし、迷信の類いも宗教もまったく興味も関心もないので、自分の好きな色や社会が決めたシンボルカラーの類いで自分の性格が決まるとか、相手との相性が決まるというのはまったく信じていない。しかし、色は人間の潜在意識に無意識に影響を与えるというのは科学的事実であると思っている。(鈴木傾城)


プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)

作家、アルファブロガー。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」、投資をテーマにしたブログ「フルインベスト」を運営している。「鈴木傾城のダークネス・メルマガ編」を発行、マネーボイスにも寄稿している。(連絡先:bllackz@gmail.com)

人の好みの色はそれぞれ違う

女性でココ・シャネルを知らない人はいない。彼女が作り上げた「シャネル」のブランドは今も全世界で支持されている。シャネルのブランドには基本色があって、それが「ホワイトとブラック」である。

ココ・シャネルは、この2つの色にこだわった。このシャネルのホワイトとブラックは彼女が子供時代に過ごした修道院の影響を受けていた。修道女の衣服は、白と黒だけで成り立っている。

確かにシックで上品だ。しかし、上品な色使いよりも、派手(ビビット)な色をことさら好む女性も多い。たとえば、ピンクなどは若い女性たちに圧倒的に支持されている色である。また、レッドを好む女性も多い。老いてくれば、それがパープルへと変化していくのも興味深い。

男は空や海をイメージさせるブルーや、ジャングルや森林をイメージさせるグリーンのような色を好む人が多い。

インド系の民族はみんなド派手な色を好むが、日本人は「侘び・寂び」を感じさせる渋い色を好む人が多かったりする。中国人はレッドを好み、タイ人はイエローを好むという民族性もあったりする。

もちろん、これは一般論であり、女性の中にもブルーを愛する人もいれば、男の中でもピンクやレッドを愛する人もいる。インド人でもシックな色を好む女性もきっといるだろうし、日本人でも原色が好きだという人もいるだろう。

イエロー、ブラウン、オレンジ、グレーと、それぞれ個別の色を好む人もいるし、同じ色でも原色を好む人もいればパステル調の淡い色を好む人もいる。

あなたは、何色が好きだろうか。

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タイの国王は月曜日生まれで「黄色」

日本人は「自分のシンボルカラーは何ですか?」と問われた時、すぐに「黄色です」とか「赤です」と言える人はきっと少ないだろう。また、シンボルカラーがあったとしても、それは「好きだから」という理由で選んだものだろう。

しかし、タイではその人のシンボルカラーは実は「誕生日の曜日」で決まっている。タイでは曜日に色があるのだ。

たとえば、前プミポン国王の誕生日は「月曜日=黄色」だったので、それで国王支持派はみんな「黄色」の服を着て国王に忠誠を誓っていた。調べてみると、確かにプミポン国王は月曜日生まれだ。

プミポン国王 1927年12月5日(月曜日)

今のワチラロンコン国王はどうだろうか。実はプミポン国王と同じく「月曜日」なのである。したがって、ワチラロンコン国王もまた「月曜日=黄色」がシンボルカラーとなる。

ワチラロンコン国王 1952年7月28日(月曜日)

どの曜日が何色なのかについては、なんと日本の外務省がサイトできちんと説明を載せていた。「日タイ修好120周年」での記事だ。(外務省:タイにおける曜日毎の色と仏像

『タイでは曜日毎にその曜日の色や仏像が決まっていて、自分が生まれた曜日の色のものを身につけるようにしたり、お寺に行ったときは自分が生まれた曜日の仏像に拝んだりすることが幸運をもたらすと人々の間に深く浸透しています』

前プミポン国王の誕生日は「月曜日=黄色」だったので、それで国王支持派はみんな「黄色」の服を着て国王に忠誠を誓っていた。調べてみると、確かにプミポン国王は月曜日生まれだ。しかし、誕生日以前に、タイでは「イエロー」が高貴な色でもある。

「好きな色で性格が分かる」は占いの定番

もし、タイ人に「あなたは何色の人なのですか?」と言われたら、すぐに答えられると面白いかもしれない。実際に、日曜日〜土曜日までの色は以下のようになる。

日曜日(レッド)
月曜日(イエロー)
火曜日(ピンク)
水曜日(グリーン)
木曜日(オレンジ)
金曜日(ブルー)
土曜日(パープル)

自分の誕生日が何曜日なのかは日本人は誰一人として知らないと思う。このようなサイトがあるので、こちらで調べてみればわかりやすい。(10000年カレンダー

鈴木傾城は「火曜日生まれ」だった。タイ式で言うと、私のシンボルカラーは「ピンク」ということになる。今まで私はピンクを身に付けたことは一度もないが、だからピンクな女たちを追っているのだろうか?

タイではこういったもので占いや運勢や性格を調べると外務省のサイトで書かれている。きっと、「何色と何色は合うから、あなたは何色の人と付き合えばうまくいく」とか、「あなたが今の恋人とうまくいかないのは色の相性が良くないから」とか、そんな話にでもなっているのだろう。

ちなみに、「好きな色で性格が分かる」というのは占いの定番でもある。

レッドが好きな人は、エネルギーが強い。
イエローが好きな人は、明るく話し上手。
ピンクが好きな人は、優しく穏やかなロマンチスト。
グリーンが好きな人は、忍耐強く、優しい。
オレンジが好きな人は、陽気で社交的。
ブルーが好きな人は、理知的で誠実、控えめな内向的。
パープルが好きな人は、繊細で、想像力が豊か。
ホワイトが好きな人は、純粋で誠実、潔癖、真面目。
ブラックが好きな人は、自由を好み、プライドが高い。

1999年のカンボジアの売春地帯では何があったのか。実話を元に組み立てた小説、電子書籍『スワイパー1999』はこちらから

自分を知るためのひとつの手がかり

私自身は占いも信じないし、迷信の類いも宗教もまったく興味も関心もないので、自分の好きな色や社会が決めたシンボルカラーの類いで自分の性格が決まるとか、相手との相性が決まるというのはまったく信じていない。

しかし、色は人間の潜在意識に無意識に影響を与えるというのは科学的事実であると思っている。

暖色系の色(赤系統)に人は本能的に温かさを感じ、寒色系の色(青系統)には人は本能的に冷たさを感じる。それは火が温かく、水や氷は冷たいという経験を通して得たものだ。

そうであれば、次第にその色を見ただけで潜在意識化で心理に影響を及ぼすとしても不思議ではない。

そして、潜在意識化で心理は、生活の中で「その色」に接する時間が長ければ長いほど、その色が持つ特質を人の行動や嗜好にも影響を与えるのではないかとも思っている。

たとえば、澄み渡った青い空や地平線の彼方まで続く青い海に惹かれる人は、「ブルー」に対して大きな好感を持ち、ブルーを好み、ブルーという色がイメージする環境に自分を適応させようと無意識が働くようになっても不思議ではないと思う。

馬に惹かれる人は、サラブレッドなどに代表される「ブラウン」に大きな好感を持ち、ブラウンを好むようになっても不思議ではない。そして、ブラウンが持つ特質を自分も身に付けようと無意識に思うようになるかもしれない。

実際には、色に対する個人の感性はもっと複雑なものがあるにしても、色が人間の潜在意識に深い影響を与えていくというのは、非科学的なものではなく、心理学的にも実証されるものであると思っている。

そうであれば、自分が何色を好きなのかというのは「自分が意識していない自分の姿」を知るためのひとつの手がかりになるものであるとも言える。

あなたは、何色が好きだろうか。

『一流になりたければ、その「色」を変えなさい。(庄島義博)』

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