2018年3月18日に行われたロシア大統領選挙で、現職のプーチン大統領が他の7人の候補者を圧倒的に引き離して4選を決めている。
この選挙では、例によって選挙不正が大々的に行われたのが監視カメラでも発覚しているが、選挙が無効になることはない。今後もロシアは「プーチン帝国」が続くことになる。
しかし、プーチン大統領は安泰でもロシア国家そのものが安泰であるとは言えない。ロシアは2014年の原油安から大きなダメージを受けて今も立ち直っていない。ロシアのGDP(国内総生産)はアメリカの14分の1である。
今後のロシアが復活できるかどうかは、エネルギー価格が復活するかどうかにかかっている。ロシアは、今も昔も「天然資源依存型経済」である。それを一番よく知っているのがプーチン大統領だ。
ロシアは一度破綻している。その破綻したロシアを立て直せたのは、ひとえにプーチンが大統領になってから運良く石油価格が上昇したからだった。
中東の産油国と同じく、石油価格がロシアという国家の命運を左右するのだ。だから、ウラジーミル・プーチンはいつでもエネルギーを掌握することに意識を集中している。(鈴木傾城)