2013年にインド・コルカタに行った時、何度かバスに乗っているのだが、そのバスの中で電話音がして男が耳に当てたのはアップルのアイフォーンだった。
インドでは今も物乞いビジネスで生きている人々もいるのだが、一方でアイフォーンを所有してコミュニケーションをしている人々も大勢いる。
2017年にカンボジアにいた時、知り合った女性はアンドロイドのスマートフォンを持っていて、私がアイフォーンを持っているのに気付くと「もう少しお金を作ったら、アイフォーンを買うの」と彼女は夢を語った。
2018年1月に真夜中の東京でひとりのタイ女性に会ったのだが、彼女はアイフォーンを持っていて、歩く時もそれを手放さなかった。
2000年代、全世界でマイクロソフトのウィンドウズが使われるようになって「世界は多国籍企業のグローバル化戦略で画一化した」と私は感じた。
スマートフォンが全世界を席巻するようになると、この「画一化」はさらに加速していることに嫌でも気付く。
途上国・先進国関係なく、すべての人がスマートフォンを使いこなしてアップルやグーグルのような多国籍企業の文化の中にどっぷりと浸っている。(鈴木傾城)