閲覧注意
あなたは人に金を貸すだろうか。あなたのまわりにギャンブル狂いの男はいるだろうか。その男に金を貸したら、感謝されるだろうか。
もしかしたら感謝どころか逆恨みされるかもしれない。2018年3月9日にカンボジア・プノンペンで行方不明になった29歳の女性クォエン・チニーはそうだった。
彼女は出稼ぎで働いていた女性だったのだが、出稼ぎ先の韓国からカンボジアに戻ってきたばかりだった。彼女はひとりでプノンペンに住んでいたのだが、「近いうちに帰る」と故郷の家族に連絡を入れた後から突如として行方不明になった。
そして、それから一週間後。プノンペンから40キロ北にあるプレムタマク橋近くの道路わきの空き地に赤いクーラーボックスが捨てられているのをトゥクトゥクのドライバーが発見した。
このクーラーボックスは非常に重く、南京錠でがっちりと蓋を閉められていた。そこから強い死臭が漂っているのを確認した運転手はすぐに交通警察を呼んだ。
交通警察がやってきて人々が見守る中でクーラーボックスを開けると、そこから出てきたのは裸の女性の遺体と、血まみれの女性の衣服や所持品だった。
財布も入っていたのだが、中身は空っぽだった。身元が判明するものはすべて取り去られていたのだが、警察はすぐにこの女性の身元を知った。1週間前に行方不明になったクォエン・チニーの遺体だった。(鈴木傾城)