書籍『圧倒的「病み垢」女子』では、ひたすらオーバードーズにひた走る女性を取り上げた。トー横キッズやグリ下キッズなどを見てもわかるとおり、日本において、若年層女性のオーバードーズ(OD)は近年明らかに増加している。
厚生労働省や警察庁のデータを参照すると、その傾向は無視できない水準に達している。救急搬送された中毒症例のうち、医薬品の過量摂取が占める割合は大きく、特に10代後半から20代の女性が顕著に多い。
彼女たちは、みんなオーバードーズ(クスリの過剰摂取)をしていたのだ。
東京都監察医務院が発表した統計では、20代女性の医薬品による中毒死も過去10年間で増加傾向を示していた。精神的に病んだ人たちが集まるSNSやオンラインコミュニティ、通称「病み垢」の影響も指摘されている。
全国の救急医療体制がまとめた「自傷行為による救急搬送」のデータでは、2021年に医薬品の過量摂取で搬送された人のうち、約7割が女性であった。特に10代から20代にかけての女性に集中している。
『圧倒的「病み垢」女子』で取り上げた女性やむやむさんも、25歳のときに本気で死のうと思って大量にクスリを飲んで三日三晩意識を失っていたという経験をしていたのを話していたが、警察庁の自殺関連統計においても、未遂に至るケースの多くがオーバードーズを含む薬物摂取だった。
2020年以降、若年女性の自殺は急増している。内閣府が発表したデータによると、2020年の女性自殺者数は前年比で15%増加し、その中でも20代女性の増加率は30%を超えた。これは世界的に見ても異常な伸びでもある。
日本の女性に社会的孤立、雇用不安、生活の変化が重なり、精神的な苦痛を抱える女性が増えたことと、オーバードーズの増加は明確に連動している。
おそらく、日本の若年女性におけるODは一過性の問題ではなく、この問題はますます深刻化していくのではないだろうか。これはすでに、社会全体が直視せざるを得ない水準に到達しているのだ。



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