イスラエルとハマスとの長期化する紛争と封鎖により、食料や生活必需品が極端に不足しているガザなのだが、すでに極限状態にまで陥っている。国連や複数の人道支援団体が発表した報告によれば、人口の半数以上が深刻な飢餓状態にあり、1日1食にも満たない生活を強いられる家庭が急増している。
現金収入の道はほぼ閉ざされ、農地や漁業資源は破壊され、物価は上昇し続けている。こうした環境は、弱者をさらに追い詰める構造を生み出す。特に女性や少女は、生き延びるための手段として「性的な関係」を強いられ、受けざるを得ない状況に追い込まれている。
これを「サバイバル・セックス」と呼ぶ。
「セックスをさせろ。させたら食料や薬をやる」と言われて、女性や少女はそれを受ける。まさに、生き延びるためのセックスだ。
国連人口基金(UNFPA)のジェンダー暴力トレンド分析では、2024年後半から、この「サバイバル・セックス」の事例の報告が急増していた。この極限の状況は、配給所や人道支援の現場で発生する場合もある。
加害者は敵対勢力や武装集団に限られない。地元の有力者、避難所の管理者、さらには支援活動にかかわるスタッフまでもが関与する。地獄の環境では、優位な環境に立った人間も極悪人と化す。
ガザの現場では、物資配布が不定期かつ不足しているため、配給カードや優先リストへの登録が生命線となる。女性や少女の中には、これらへのアクセスを確保するために、「性的な要求でも受け入れるしかない」と証言する者がいる。
飢餓と恐怖が交錯する環境では、拒否が事実上不可能になる。拒めば家族の食事や薬が失われるだけでなく、暴力や報復の危険も伴う。
この現象は個別の逸脱行為ではなく、社会インフラが崩壊した環境で構造的に発生している。封鎖と戦闘によって経済が完全に停止し、支援に依存せざるを得ない状況が続く限り、この地獄は続いていくだろう。これが現実だ。



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