◆歌舞伎町でナイジェリア人経営のぼったくりバーで働いていた日本人女性の告白(1)

◆歌舞伎町でナイジェリア人経営のぼったくりバーで働いていた日本人女性の告白(1)

歌舞伎町を歩いていると、多くの黒人が客引きをしている。彼らの用語で客引きのことを「フライヤー」と呼ぶ。

フライヤーをやっている黒人の多くはキリスト教徒のナイジェリア人なのだが、インバウンドが活発になった2010年代あたりから、彼らは主に歌舞伎町にくる外国人相手に、ナイジェリア人が経営する「ぼったくりバー」に連れていくようなビジネスをするようになっていた。

このナイジェリア人が経営するぼったくりバーは、歌舞伎町1丁目あたりの雑居ビルのいくつかに点在している。そこは女性が4人から5人ほどいる居抜きの小さなバーであることが多く、彼らは自分たちのバーを「インターナショナルクラブ」と称している。

インターナショナルと称しているのは、女性の国籍が多様だからだ。アフリカ女性のホステスもまれにいるようだが、主に所属しているのはフィリピン女性で、他にもロシア人女性もいれば、モンゴル女性もいれば、ミャンマー女性もいれば、もちろん日本人女性もいる。

さらに客も外国人の場合が多い。フライヤーのナイジェリア人は英語と日本語を操るのだが、ナイジェリア人のコミュニティのみでも生きていける男もいるので、こうした男は英語のみで外国人を捕まえては店に連れていく。だから、必然的に客も外国人となっていくのだった。

ナイジェリア人の「ぼったくりバー」では、主にこのインバウンドでやってきた外国人を騙す。もちろん、日本人も騙す。歌舞伎町では「客引き、キャッチについていくな」としばしば警告のアナウンスが流されている。それでも日本人の客もフライヤーに連れられてやってくるというのだから、あのアナウンスはあまり役に立っていないのかもしれない。

この日、私は「ナイジェリア人がやっているぼったくりバーに勤めていた」という女性と会っていた。そこは、どういう状況だったのか、彼女に話を聞いてみた。そもそも、彼女はなぜナイジェリア人のぼったくりバーとかかわることになったのか?

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