セックス・コレクション。自分を抱いた男を記録していく女

セックス・コレクション。自分を抱いた男を記録していく女

セックスを動画や写真で記録するのが好きな男たちの存在はもう当たり前のように知られていて、そんなことは改めて言うようなことではない。しかし今はすでにその時代を経て、数年も前から女たちがセックスを記録し始めていることに気づいている人はいるだろうか。

男たちが自分の抱いた女を想い出に残したいのであれば、女たちもまた自分の売春相手を想い出に残したいと思っても不思議ではない。

いよいよ数年も前からそういう時代に入っていることをひとりの女を通して知ることになった。彼女はインドネシア人で、カリムン島の一角にある「売春住宅地」とも言うべき場所で知り合った女性だった。

そこは小さな集落(カンポン)すべてが売春宿になっていて、食堂も屋台もみんな揃っているので、一度ここに入れば朝から晩まで売春まみれになるという堕落したところだ。

しかし、2003年頃までがピークで、そのあとは案の定、堕落を嫌うイスラム過激派の連中にビジネスを壊されていて廃れてしまった。

久しぶりにそこに行くとすでにゴーストタウンのようになっていて、そのまま新たな住民も入らずに朽ち果てようとしているかのようだった。

それでも、売春ビジネスを再開している「家」が数軒あった。すべての女を合わせても40人から50人くらいだったから全盛期の10分の1にも満たないと思う。

建物も古くなっていて荒んだ空気が重く漂う不気味な場所になりつつあった。もう先がないのが見えており、そのうちに完全に打ち捨てられることになるはずだ。

もうすっかり荒廃し、消え去るのを待つだけになっていた。ゴーストタウンのようになり果ててしまった集落(カンポン)をぶらぶらと歩いていると、数人のインドネシア人の男が「ひとりだろ? ひとりは良くないから Cewek(女)を選んでいけよ」と説得しに来た。

男たちに引かれるように一軒の家に入っていくと、6人ほどの女がすでに入口にいた。みんなイスに座って、クスクスと笑いながらこちらを見ている。すぐに目に飛び込んできたのは……

(インターネットの闇で熱狂的に読み継がれてきた売春地帯の闇、電子書籍『ブラックアジア』。本編に収録できなかった「はぐれコンテンツ」を掲載。電子書籍にて全文をお読み下さい)

ブラックアジア外伝2
『ブラックアジア外伝2 売春地帯をさまよい歩いた日々(鈴木 傾城)』

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