フランスの女優エヴァ・イオネスコという女性はフランスのアンダーグラウンドでは「女神」として崇められており、知らない者はいない。未だに彼女は女神のままだ。
彼女は何者だったのか。
彼女は1970年代、まだわずか4歳からずっと写真家の母親に「アート」として性的な全裸ヌードを記録され続け、11歳のヌードはプレイボーイ誌等に掲載されて一躍「ロリータの象徴」「女神」として崇められた女性だった。
もちろん、当時からフランスのみならず、ヨーロッパ中で賛否両論の議論を巻き起こした。「いくら芸術だとは言えども、自分の娘をヌードにして売り出すのは許される行為なのだろうか」
しかし、母親イリナは自分の娘エヴァを売り出すのに躊躇せず、彼女をポルノすれすれの映画に出演させて売り込んだ。
彼女を「女神」に押し上げたのは、母親の写真集「鏡の神殿」ではなく映画の方だ。その映画の題名は「思春の森」という。映画史に残るスキャンダル・ロリータ映画である。