シンガポールのシンボルは「ライオン」だ。だから、マー・ライオンがシンガポールの観光名所になっている。しかし、シンガポールにはライオンがいたわけではない。シンガポールにいたのは「虎」のほうだ。
1870年頃のシンガポールは重要な港町ではあったが、それでもシンガポール全体が都市だったのかというと、まったくそうではなかったようだ。
「付近はまだ草茫々としていて、虎も折々出て人をさらひ、鰐は少しも珍しくない」という状態だったという(邦人海外発展史)。
今のシンガポールを見ると、野生の虎がいたというのが信じ難い話なのだが、調べてみると本当にいたようだ。
シンガポールは、「シンガプラ」と今でもマレー人やインドネシア人は言う。
私が知っているあるスリランカ女性リーパも、シンガポールのことを「シンガプラ」と言っていた。(リーパ(1)夜の街に立つ彼女の凶悪な目付きに惹かれた)