長らく売春地帯にいると、本当にいろいろな女性に出会い、その都度、驚かされるものだ。
カンボジアでは小指が根元から欠損している女性もいたが、私はそれに途中まで気がつかなかった。
乳房に巨大で真っ黒なメラコーマがある女性もいた。触ると痛がったが、これは皮膚癌の一種でもある。彼女は病院に行っていなかった。
あるいは、乳房を切り刻まれている女性もいた。これはインドネシアで出会った女性だ。(切り刻まれた女。傷ついたアイリーンの身体に泣く(1))
そして、乳房そのものを失った女性が売春ビジネスに関わっているのも見た。それも、ひとりではない。カンボジアにもそういった女性がいたし、タイでもそういった女性と出会ったことがある。
タイで出会った乳房を切除した女性については、ブラックアジア第四部にも書いた。(何かを隠し続ける女。疲れた彼女が見せてくれたものは……)