2020年8月、東京都葛飾区にある老舗ソープランド「亀有角えび店」が家宅捜査・摘発される事件があった。(ブラックアジア:ソープランドは風営法による「兵糧攻め」によって、いずれ自然消滅してしまう)
これはソープランド内で客の男が盗撮していたのがバレて、女性や店員が男を激しく叱責・罵倒したのだが、それに恐怖した男が警察に駆け込んで、店長が恐喝容疑で逮捕され、店はガサ入れが入ったという事件だった。
ソープランドのガサ入れというのは、実のところ数年ごとに定期的に起こっている事件でもある。
2007年ではソープランドの総本山である吉原で有名店である『ショコラ』や『ティアラ』が連続して摘発された。2012年は吉原の激安ソープランドを束ねていた巨大グループ『オレンジグループ』が摘発された。
『オレンジクラブ』『浅草11チャンネル』『レタス倶楽部』等々、8軒のソープランドを運営していたのが『オレンジグループ』だった。この『オレンジグループ』の摘発で吉原のソープ街はかなり地盤沈下したとされている。
2016年には関西人には有名なソープ街である滋賀県の雄琴《おごと》のソープ街でもガサ入れがあった。さらに吉原の『オートクチュール』『ラテンクォーター』にも強制捜査が入っている。
『ラテンクォーター』は実は吉原では非常に有名な人気店だったのだが、その理由はAV女優を多数在籍させて宣伝していたからだ。店側は「会いに行けるAV女優」はプレミア価格が取れる上に、店の宣伝にもなって一石二鳥の存在だった。
2018年には『金瓶梅』『金瓶梅PLATINUM』『エル・クィーン』『クラブアムール』にガサ入れとなった。『金瓶梅』は実は大量の外国人(中国人観光客)を呼び寄せていた店でである。
こうやって見ると、吉原はかなり摘発に遭っているというのが分かるはずだ。吉原は平穏ではないのである。
2021年4月16日、私はひとりの「元」ソープ嬢に会っていた……。