よほど、業界に詳しい男性でない限り、「ウーマナイザー」と聞いてもそれが何なのか見当もつかないはずだ。
2014年に誕生した女性用の性具(アダルト・トイ)だというのだが、私もつい最近までまったく知らなかった。しかし、ふと先日に欧米の女性に猛烈な人気になっているという記事を読んで、やっと「このようなものがあるのか」と知ることになった。
何でも、コロナ禍でステイホームが推奨されている今、全世界でアダルト・トイが爆発的に売れているのだという。そんな中で、女性に絶大な支持を受けているのが「ウーマナイザー」なのだと言われているのだ。
あまり知られていないが、アダルト・トイの市場は成長産業である。
100年ほど前までは結婚は男女共に16歳だとか17歳だとか珍しくなかった。そのうちに時代がどんどん複雑化する中で結婚年齢は後にズレていくことになり、20代の半ばで結婚するのが普通になった。
しかし、現代はさらに晩婚化が進んでおり、平均結婚年齢は2015年の「出生動向基本調査」で、「夫30.7歳、妻29.1歳」にまで後に延びたことが分かっている。
社会が晩婚化すればするほど、若者たちは性的なエネルギーを持てあますことになる。20代は性的に最も活発な時期だが、この時期に「独り」の人は性的な発散を相手に求めることができないことも多い。
そこで、需要を満たす上でアダルトビデオやアダルト・トイが男性にも女性にも売れるようになっているのである。そして、こうしたアダルト・トイはどんどん洗練されてきている。
日本でも「テンガ」などはアダルト・トイの印象を大きく変えた。(ブラックアジア:アダルトビデオとテンガは、真夜中のハイエナを葬り去る?)
新商品も次々と登場している。欧米でもこうした時代背景があって、その中で「ウーマナイザー」もう登場したということだ。