世界中の多くの国では「神」が普遍的に信じられていて、それが生活の中に溶け込んでいる。フィリピンではそれがキリスト教であり、インドネシアではそれがイスラム教であり、インドではそれがヒンドゥー教だった。
私はそのいずれの地域でも、それぞれの宗教を信じる女性たちと出会ってきた。そして、彼女たちが私の目の前で「神」を称えるしぐさや行為をするのを見てきた。
どこの国でも、最も虐げられている貧困社会の売春女性でさえも、神を称える。神に見捨てられているとしか思えないような女性でも、神を疑いもしない。
スラムでも、夜になると多くの人たちが町の片隅にある祠(ほこら)に集まって神を称えていた。今回、久しぶりにインドに行ってみたが、状況はまったく変わらなかった。
そこで知り合った女性たちも、貧民窟の売春地帯で壁に貼ったシヴァ神にお祈りをしていた。みんな、真剣にヒンドゥーのそれぞれの神を信じているのである。