今、武漢(ウーハン)から始まった新型コロナウイルスの蔓延が世界を震撼させているのだが、私はずっと思っているのは、武漢のセックスワーカーたちはどうしているのだろうか、という疑問だった。
武漢は人口1100万都市なのだが、これだけの莫大な人口があればもちろん売春宿も存在する。これだけ新型コロナウイルスが蔓延したら、セックスワーカーたちの感染者もかなりいるはずだ。
しかし、武漢の売春宿やセックスワーカーがどうなっているのかという情報はほとんど漏れ伝わってこない。武漢はすでにゴーストタウンのようになっていて人口の半分近くは外に脱出し、残りは家に籠城してウイルスに感染しないように生きている。
当然だが、こんな時に売春宿に向かうというのは自殺行為であるし、逆に言えばセックスワーカーたちも顧客を受け入れるというのは自殺行為である。
そうであれば武漢の売春宿は閉鎖されていると考えるのが自然であり、彼女たちはみんな他所に逃げてしまったか、もしくは武漢で息を潜めて生きているはずだ。
1月30日の時点で、中国共産党政権は感染者は7800人を超えたと発表しているのだが、現場の医師たちはそんなレベルではなく、すでに10万人近い患者がいるはずだと言っている。
これだけの人数が新型コロナウイルスに感染してしまったのであれば、その中にはセックスワーカーたちもいるだろう。貧しさゆえに売春宿に放り込まれ、社会の底辺で見向きもされない彼女たちを助ける人はいるのだろうか。
もしかしたら、ひとりだけいるかもしれない。叶海燕(イェ・ハイヤン)だ。