◆社会から堕ちた男を、黙って愛してくれる女がいるところ

◆社会から堕ちた男を、黙って愛してくれる女がいるところ

誰でも、薄汚い部屋よりも、きれいな部屋の方が好きだ。きちんと掃除されてゴミひとつ落ちていない部屋、毎日交換されるベッドのシーツ、クリーンなトイレとバスルーム、最新型のハイテク機器が揃った部屋にいたい。

しかし、スラムに行けば、そんな環境があるはずがない。クーラーもなければ、清潔なシーツもない。トイレや浴室は部屋の外の共同で、そこは汚物が散乱し、虫が這い回っているようなところだ。

私が這い回ってきた売春地帯とは、そんな荒れ果てた環境がほとんどだった。そこにいればいるほど惨めになるような、自分がどうしようもなく堕ちたような、世の中から見捨てられたような、そんな気持ちになる場所だ。

インドの売春地帯などは特にそうだ。ひどい場所だ。

インドの蒸し暑い売春地帯の部屋は、カビくさい臭いと、饐えた汗の臭いと、古い建物の様々な臭いと、スパイスの臭いがごった混ぜになって、気分が悪くなることがある。

しかし、そのひどい環境の売春地帯が忘れられない。しばしば、そこが懐かしくてたまらなくなる。どん底の世界が、私の心を引きずり込む。

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