いつだったか、タイで「アンダーブーブ(underboob)」が流行したことがあったのだが、すでに時代はプラユット首相の時代だったので、「こんなものはタイ女性に相応しくない」として禁止されてしまった。
アンダーブーブとは何かというと「乳房の下側の丸みを見せるファッション」だった。これは5年か6年ほど前から欧米の若い女性たちの間で「SNS映えする」というので流行して、主にインスタグラムなどで流行りはじめたのをタイ女性が取り入れた。
女性が乳房を挑発的に見せる時は、上半分で谷間を作って見せるのが普通なのだが、このアンダーブーブは下側を見せるものでファッションとしては斬新だった。
しかし、問題があった。
このアンダーブーブが似合う女性というのは、それなりに胸の大きさがあって、しかも乳房の下半分がきちんと丸みを帯びて形良く整っているのが条件だったのだ。胸の上半分であれば、寄せて上げれば何とか格好がつくのだが、下半分はそれができない。
そのため、このファッションができる女性というのは「限られた女性」だったのである。
だからこそ、その限られた乳房を持つ若いSNSの女性たちや女性アイドル、女性歌手などが、こぞってこのアンダーブーブを取り入れて、「私はできる」と言わんばかりに自分の性的魅力を誇示したのだ。
このアンダーブーブのブームは今も続いている。