タイ女性は痩せているというよりも、骨が細くてかなり華奢な感じがする女性がたくさんいる。私は、その壊れそうな華奢な感じに惹かれた。女性として魅力的だったというよりも、何かそのもろさの雰囲気が薄幸な感じで私の好みだった。
しかし、ファランはこうした女性を一顧にもせず、グラマーな女たちを追いかけていた。グレースホテルにたむろしている中東から来た男たちはもっとすごくて、もはや「重量級の肥満」としか思えない女性を好んでいた。
ファランや中東系の男たちをメロメロにさせていたのは、大きなバストだ。
タイ・パッポンのゴーゴーバーに沈没していた時、顔はどちらかと言えば野暮ったくて美人でも何でもないのに、やたらとファランに人気のある女性がいたのを覚えている。彼女の売りは「巨乳」だった。
彼女ははち切れそうな胸を小さなビキニで押さえていたのだが、それがビジュアル的にひどく強烈なインパクトがあって、男たちの目はみんな彼女の胸に釘付けになっていた。
他の女性と並ぶと、比較対象があるせいか彼女の胸だけがやたらと目立って、異次元の大きさに男たちが歓声を上げるほどだった。その光景を見るたびに、胸の大きさとは、かくも男を興奮させるのかと私はぼんやりと思っていたものだった。