世界は、すべてにおいて「不公平」である。そして、不公平さは強者と弱者を生み出す。
世の中の圧倒的多数の人は、不公平に気付いてもそれに対して何かしようとはしない。不公平な社会の中で、弱者を救おうともしないし、逆に弱者の弱みにつけこもうともしない。つまり、彼らは傍観者だ。
人々が傍観者になるのは仕方がないことだ。誰もが人生を生きるのに精一杯だ。
しかし、世の中には不公平を憂いて弱者を救済しようとする人もいる。世の中を良くしたいと行動を起こす人は人類の宝でもある。こういう人は稀なのだがゼロではないというのが人類の希望だ。彼らは、救済者だ。
ところで、世の中は傍観者と救済者だけではないのも事実である。
もっと別の種類の人間もいる。たとえば、不公平さを使って何らかの利益を得ようとする人だ。彼らは世の中を変えない。利用する。そして欲しいものを手に入れる。彼らは、受益者だ。
貧困で10万人の少女が売春をする国がある。その価格は高くても28ドル。彼らは少女とのセックスが28ドルで買えるのが安いと感じる人間は、その不公平さを好み、利用する。