最近、プレジデント・オンラインに興味深い記事が載っている。「タイで高級レストランを経営する」という投資話に出資させて、その金を毟り取っていく手口で100件以上もの被害が出ているというのだ。手口はこのようなものだ。
(1)タイの起業家のセミナーが開かれる。
(2)タイで日本食が流行っていると説明される。
(3)タイのレストラン投資を持ちかけられる。
(4)出資する。
(5)その金をとことん毟られる。
(6)潰されて逃げられる。
タイを舞台にして、日本人のカネを日本人が毟り取る。この手口がタイにいる日本人の詐欺師たちに共有されていて、似たような手口がカンボジアでも使われていると記事には書かれている。
この手口で3000万円も被害に遭った高齢の男性は首を吊って自殺した。
この詐欺手口のうまいところは、最初から狙いすました詐欺であるにも関わらず、「事業の失敗」で説明されて逃れられる点である。実際、「事業の失敗」を演出するために安普請のレストランを作っているのが巧妙だ。
この話を読んで、私は苦笑いしながら思い出すものがあった。「出資話」と言えば、私もまた胡散臭いビジネスを持ちかけられた経験が何度もある。