これからやってくる「5G」の時代のフェイクは強烈なものになる覚悟を

これからやってくる「5G」の時代のフェイクは強烈なものになる覚悟を

あと数年で通信は「5G」の時代へとなだれ込むようになる。そして、これによって社会は大きく変革する。(フルインベスト:100倍の通信速度と1000倍のトラフィックを扱う5Gが社会を激変させる

この「5G」でインターネットのコンテンツは名実上「動画主流の時代」へと変わっていくことになる。私たちは今後「動画」で世の中を理解するようになるということだ。インターネット・ファーストは、スマートフォン・ファーストになったのだが、それに続くのが動画ファーストなのだ。

動画ファーストの時代が来ると、人々はすべてを「動画」で理解しようとするようになっていく。それと共に、世の中は動画によって揺さぶられる危険性がどんどん増していくことになると私は考えている。

たとえば、メディアは動画の扱いに長けており、真実ではないものもフェイクの動画によって、さも真実のように報道する技術を持っている。だから、悪意を持った誘導もできる。もちろん、洗脳もできる。

メディアは、実際には流行っているのかどうかすらも分からないものを流行っているように見せかけることもできる。言っていないことを言ったことにするような情報操作もできる。(鈴木傾城)


プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)

作家、アルファブロガー。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」、投資をテーマにしたブログ「フルインベスト」を運営している。「鈴木傾城のダークネス・メルマガ編」を発行、マネーボイスにも寄稿している。

フェイクは、もっと悪質でひどいことに

メディアのフェイクは凄まじい影響力を持つ。フェイクの動画が悪意を持って「真実だ」と報道され、朝から晩まで「嘘も百回言えば真実」のように報道されれば、洗脳されないほうがおかしい。

本気になったメディアのフェイクは、「疑っている自分の方がおかしいのではないか」と思うくらいにまで洗練されているので、何も考えないでいれば、すぐに取り込まれてしまうのは目に見えている。

「5G」の時代が来て人々が動画漬けになっていくと、この洗脳と世論操作がもっと悪質でひどいことになる可能性はとても高い。

今も、印象操作を目的としたフェイク・ニュースをメディアは流しているのだが、未来から今を振り返れば、「まだあの頃は情報操作も可愛らしかった」と思い知るような、とてつもなく醜悪なことになっているだろう。

今、一部の人たちが懸念している事実がある。

あまりにも映像技術が進化してしまっていて、映像を見てもそれが嘘なのか本当なのか見抜くことすらも「できなくなってしまっている」というものだ。女性を震え上がらせたのは、すでにAI(人工知能)を使ってポルノ動画の女優の顔を、誰の顔にも変えられるというものだった。

顔だけを特定の女性に「入れ替える」ことができる。そして、その動画が人間には見分けができないほど自然に為される。

動画の合成はAIが勝手にやってくれるので、製作者は合成する女性の顔写真だけを数パターン用意すればいいという手軽さだ。フェイクポルノは、今後大きな社会問題を引き起こすことになるはずだ。すべての女性は精巧なフェイク動画によって、「知らない間にポルノに出演させられる」のである。

さらにAIは、1分から30分程度の「音声データ」があると、それを解析して、まったく違う演説をその音声データの声で行うことも可能にした。誰かが動画で何かを言っているとしても、それはコンピュータによって作られた音声と表情であったりする「フェイク」も制作可能だ。

 

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メディアの捏造を見破ることができない

動画の人物を痩せさせたり、太らせたり、肌の色を変えたり、服を変えたり、胸を膨らませたり、シミを消したり、別人にしたり、違うことを話させたり、ポルノに出演させたり、もはや動画のフェイクは何でもできるようになっている。

これを如実に知ることができるのが、ハリウッド映画である。

最近の映画は背景も登場人物も、何もかもがCGで作られているのだが、それがありえないほどのクオリティになっていて、現実なのかそうでないのか、もはや人間の目には判別不可能だ。

CG(コンピュータグラフィックス)で「まるで生きているかのようなCGの人間」をも作り出すことができる。つまり、それが実際の人間なのか架空の人間なのか判別できないほどのクオリティとなっている。

ゲームなどではもう前から一部がそのような状態のようだが、それでもまだ「これはCGだ」と分かる何か微妙な違和感を残している。しかし、時間をかけてレンダリングを行えば、その違和感ですら抱かせないほどの水準になる。

そう言った舞台裏を明かした映像もたくさんあるが、こういったのを見ていると、いかに映像の「虚構」が見破れないかというのが分かってくる。種明かしをされなければ、私たちはもうそれが実際にあるものだと疑うことすらもできないのだ。

私たちがこれを驚異とも何とも思わないで受け入れているのは「それは映画だから」である。最初から「虚構を見ている」というのが分かっているから受け入れている。

しかし、もしメディアが「映画だ」「虚構だ」と言わないで精巧に作られた動画を真実のように流したら、どうだろうか。そして、今後は「5G」の時代に入って、莫大なフェイク動画が蔓延するとしたらどうだろうか。

私たちは映像を見て何が正しいのか嘘なのか、もう判断できないのである。

 

際どいポルノを、女優ガル・ガドットの顔に入れ替えた有名なフェイク動画。説明されなかったら、これを見て「フェイク」だと思う人はほとんどいない。

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メディアはこの技術を悪用する

以前から映画ではエキストラ(群集)がCGで作られており、それが人件費の削減にもなっている。実際には私たちはコンピュータで作られた画面を本物と勘違いして見ている。これが映画の世界だけにとどまってくれれば問題ない。

しかし、そんなわけがない。もし報道機関やメディアがこの技術を悪用したら、いったい私たちはどうすればいいのだろうか。見破ることなどできないのだ。

死んだ指導者が実は生きているように見せかけられる。生きている指導者が殺されたように見せることもできる。あるいは、政治家が言っていないことをフェイク動画が言っていたり、起きていないデモが起きていたりするかもしれない。

(1)CGで作られた指導者が言論を誘導する。
(2)CGの群衆がそれを賛成する。
(3)メディアがこんなことがあったと報道する。

それはすべてメディアの「捏造」だったとしても、もはや私たちはどうしようもない。起きてもいないことを起きたと錯覚させられて、思いのままに誘導される。

本物と嘘が判別できないのだから、「これが真実なのだ」と言われれば、そうなのかと信じるしかない。騙され放題になってしまう。

映像が嘘を言い、写真が嘘を言い、報道が嘘を言う。そうなれば、もはや世論などない。世論が欲しければ、勝手に創作してしまえばいいだけだ。

あと10年もしたら、私たちに真実など一片も与えられない時代になる。一見真実のように見える嘘だろうが、荒唐無稽なものだろうが、何でも信じさせられる。

必ずこれらの技術は悪用される。逆に悪用されないとなぜ思えるのだろうか。今までもメディアは自分たちのためになることなら何だってしてきた。写真や映像で嘘をついて、それを報道で信憑性を付け加えることくらいは朝飯前にやる。

これからやってくる「5G」の時代のフェイクは強烈なものになる。今、そこまで懸念を持って時代を見ている人は、まだほとんどいないが、実際にそのような時代になることを私たちは心の準備をしておいた方がいい。(鈴木傾城)

 

ポルノ的なシチュエーションに、女優ジェシカ・アルバの顔を合成した動画。やはりこれも、フェイクだと言われない限り、本当にジェシカ・アルバがやっているように見える。映像が嘘を言い、写真が嘘を言い、報道が嘘を言う。そして5Gの時代はそれが瞬間的に広がって共有されていく。

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