日本の性風俗を制したのはデリヘルという業態だ。警察に届け出した業者が女性を集め、男はインターネットで女性を見つけて業者に電話して女性を派遣してもらう。そして、女性に性サービスを受ける。
これが、デリヘルというビジネスであり、日本の性風俗の8割を占めているセックス産業である。警察に届け出しているというところを見ても分かる通り、デリヘルという業態自体は今のところ合法となっている。
なぜ合法なのか。それは、デリヘルの性サービスには本番行為が含まれていないからだ。
もちろん、それは建前なので、裏では本番を求める男たちもいれば、本番で指名客を取る女性もいる。必ずしも守られているわけではない。しかし、本音ではともかく、建前としては本番行為は固く禁止されている。
時々、それを黙認する店もあって、そうした店がたまに摘発されているのだが、多くのデリヘル店はきちんと法律を守って「女性に本番行為をさせない」ようにしている。
性サービスを受けながら本番行為がないというのは、外国人や外国の売春地帯に慣れた男たちから見ると奇妙奇天烈なシステムと言っても過言ではない。
ハイエナの立場から言うと、それは持続させる必要のない古いシステムだ。「日本人の男たちよ。おかしいものはおかしいと気付け」と外国人のハイエナなら叫ぶだろう。