最近、人間社会の害悪として大きくクローズアップされているものに、ドラッグ依存、ギャンブル依存、ゲーム依存、ケータイ依存等の「依存」がある。
これらの提供者は、人間の心理を研究し尽くして、ユーザーが極度に依存するよう「進化」してきた。ユーザーに依存させればさせるほど、提供者は金を儲けることができる。提供者も、必死になる。
依存とは「のめり込み」から冷めない心理状態である。人々はそこから逃れることができず、その結果、人生を破滅させてしまう。
何でもそうだが、人はいったん病的な「のめり込み」に入ると、やらなければならない他のことを何もしなくなる。場合によっては仕事すらもしない。
仕事をしないのに、のめり込んでいる対象に多額の時間と金を注ぎ込むので、社会的に見捨てられてしまい、気が付いたら生活破綻者になってしまうのである。
そういった意味で、この「のめり込み」というのは、とても危険な心理状態である。(鈴木傾城)