タイの売春地帯は紆余曲折を経ながら今も全世界からハイエナたちを呼び寄せており、東南アジアで最大規模の売春エリアとして存在している。その規模は、東南アジアどころかアジア太平洋地域で最大規模である。
堕落と快楽が欲しければ迷わずタイに向かえばいい。そこには求めるものすべてが存在する。
ところで、その代償としてタイが抱えているのが性病の蔓延であり、エイズ禍も深刻だ。
タイのHIV(ヒト免疫不全ウイルス)感染は沈静化してきたと言われており、だからタイは安全になったと考えるハイエナたちも多いのだが、実際はどうなのか。
タイのHIV・エイズ感染の最新データとして「HIVとエイズに関するグローバルな情報と教育」を標榜するイギリスの団体「AVERT」が2016年の数字を出しているので、これを参考に見ると、タイは以下のような状況になっている。
「2016年時点でHIV感染者は45万人」
「2016年には6400人が新しくHIVに感染」
「新規感染者の90%は無防備な性行為」
「新規感染者の10%は売春する女性」
タイで最もHIV・エイズ感染のリスクが大きい場所は、言うまでもなくバンコクやパタヤの売春地帯である。新規感染者の90%は無防備な性行為でHIVに感染するという事実は重い。(鈴木傾城)