2010年6月。12人が死亡し、25人が重軽傷を負うというイギリス史上でも最悪の連続殺人を引き起こしたのは52歳のイギリス人、デリック・バードである。
彼は穏やかな性格だったと言われていたが、最期の日だけは違った。容赦なく人を撃ち殺す連続殺人鬼となって、英中部カンブリア地方の静かな湖水地方をパニックに巻き込んだ。
その日、彼は自宅から散弾銃とライフル銃を持ち出して、双子の兄を射殺した。
それから兄の弁護士や、タクシー仲間を撃ち殺して自分が使っていたタクシーに乗って街を流し、目についた人間を無差別に撃ち殺していく。
デリック・バードは、追跡する警察をかわして車の窓から銃を外に出して撃ちまくっていたが、やがてその日の昼には自殺してこの事件は終わった。
いったい何が起きていたのか。